動物園の人気者、大きな耳と長い鼻が特徴的なゾウですが、実は「繁殖が最も難しい」と言われ、飼育下での増殖が難しい動物なのはご存知でしょうか?
国内ではオスの飼育頭数が少ないために、チャンスが限られてしまうことと、妊娠に至ることも少ないからだとも言われています。
それゆえ、動物園などのゾウの出産は珍しく、おめでたいと取り上げられることもあり、国内では近年39歳(推定)で出産した、アジアゾウが話題に上ったりしたこともありました。
この39歳という年齢は、人間に換算すると約40歳と言われており、私たち人間でもこの年齢は高齢出産にあたると言われています。
では、「ゾウの出産は年齢的にいつ頃なのか?」について紹介していきます。
ゾウの出産って年齢的にはいつから??実は長い出産可能期間!
ゾウは、おおよそ10年から12年ほどで性成熟すると言われていますが、メスの初産年齢は7歳から22歳と個体差があり、その他種類によっても違ってきます。
大まかに分けて2種類いるゾウの中で言うと、アフリカゾウの出産可能年齢は、ほとんどは14歳から15歳、アジアゾウはそれより少し遅いくらいだとされています。
ゾウは妊娠期間が20か月から22か月ほどと長く、通常は1回のお産につき1子ですが、稀に2子つまり双子を出産することもあるのだそうです。
そこから、2年から3年の授乳期間があるので、メスは4年から5年の周期で出産をします。
栄養状態が悪い場合などはメスの排卵が止まり、これが回復するには1か月から2か月必要になるため、これよりも延びると言われています。
逆に動物園などで離乳を早めた場合は、4年に1度の場合もあるのだそうです。
また、決まった繁殖期は見られませんが、出産は雨季の間に見られることが多いようです。
そして実は、ゾウは16歳から40歳で安定して出産し続け、それ以降はペースが後退するものの60歳を超えても出産できるとも言われています。
ですが、これに反して「飼育下での繁殖が難しい」とされているのは、野生のゾウは育児を群れで行い、子育ての仕方を学んでいくのに対し、飼育されているゾウは数頭飼育のため育児経験の乏しい個体が多く、親が子を産んでも育てることが出来なくなってしまい、難しいとされている人工哺育に切り替えざるを得なくなった、ということも理由の一つであるようです。
まとめ
現生最大の陸上哺乳類のゾウですが、出産する年齢は人間よりも少し早い位なので、ちょっと意外だったかもしれません。
ですが、妊娠期間が長く2年もずっとお腹に赤ちゃんがいることになりますね。
生まれた赤ちゃんが大きいのを見ると納得ですが、それだけに母親ゾウの子育ては大変なのだろうなと思いました。