ゾウはその巨体に反して、実は草食動物です。
アフリカなどの厳しい気候でも生き残っていけるように、粗食に耐えられるようになりました。
野生のゾウは草や木の皮、根などを主体に食べています。
では動物園にいるゾウは、どんな餌を食べているのでしょうか。
動物園でゾウに与えている餌はどんなものなの?
動物園のゾウがどんなものを餌として食べているのか、一日の餌を朝から見ていきましょう。
まず朝食ですが、主にフスマといわれるものを食べています。
フスマとは、米糠や小麦糠のことです。
このフスマに、ビタミンと無機塩類のミネラルを、お湯で混ぜて与えられています。
日中は、たくさんの木の枝が餌としてゾウに与えられます。
ゾウはこれらの木の枝を、ひと口大の大きさに小さく千切って食べるそうです。
夕食には主に干し草や麦わら、更にリンゴやニンジン、サツマイモやカブなどの果物や野菜がたくさん与えられています。
またパンなども、ゾウの餌には適しているそうです。
夏には、新鮮な生草も餌として与えられます。
ゾウは餌を食べる時、必ず一度鼻で触れたり匂いを嗅いだりして、その食べ物を確認してから食べます。
食べ物に対して、それだけゾウは慎重で警戒心が強いのです。
そのため、たとえばゾウに薬を与えようとしても、鼻で確認すると薬を吹き飛ばしてしまいます。
そこでゾウが食べるように、薬を好きな食べ物の中に混ぜて隠したり、甘い水に溶かしたりして与えます。
またゾウは、水も大量に飲みます。
ゾウが毎日飲む水の量は、約 100 ~ 150 リットルにもなります。
ゾウが一番好きな食べ物は、甘い果物です。
その日行儀が良かったり訓練を頑張ったゾウには、一日のご褒美としてバナナやブドウ糖入りの甘いお菓子が与えられます。
ゾウが一日に摂る餌の総量は、200〜300キロにものぼります。
これだけの量を摂取するので、排出するフンの量も莫大になります。
ゾウの一日の排便量は、約100キロといわれます。
1個当たり2〜3キロの重さのフンを1回で5〜6個、一日で約10回も排便するのです。
まとめ
動物園にいるゾウに与える餌代は、年間約550万円かかるそうです。
体が大きくて餌を大量に食べるため、かなりの高額になるのですね。