みなさんがよく食べる肉といえば、牛・豚・鶏が最もポピュラーですが、鹿の肉を食べたことはありますでしょうか?
めったに食べる機会が無く、スーパーで売られている所も見かけない…という方が多いと思います。
近年、「ジビエ」という言葉がよく聞かれるようになってきました。
ジビエとは、狩猟によって捕らえた野生動物を、食用肉として調理することをいいます。
日本でもジビエ料理店が増え始め、もちろん鹿もジビエの対象となっていますが、そこで不安なのが衛生面です。
食べる機会が少ない鹿肉だからこそ知っておきたい、もしもの時の食中毒や症状についてご紹介したいと思います。
鹿肉の食中毒の症状は?対策はある?
鹿肉も他の肉同様に、食中毒の危険性があります。
特にジビエで使用される鹿肉は野生であり、食用として飼育されていたものではないので絶対に生で食べてはいけません。
十分に加熱してあることを確認するようにしましょう。
鹿肉で注意しなければならないのが寄生虫です。
鹿に寄生虫がいる確率は高いとされており、食べることによって腹痛や下痢、嘔吐、発熱などの症状に襲われます。
中でも旋毛虫は筋肉に侵入し、筋肉痛や浮腫みを引き起こすだけでなく、心臓や脳、肺にも影響を与えることもあり、ごくまれですが最悪死に至る場合もあるようです。
そして、E型肝炎ウイルスにも注意しなければなりません。
急性肝炎を発症させるこのウイルスを鹿も持っていることが分かりました。
食事を通して感染してしまう可能性がある、死をもたらす恐ろしいウイルスです。
食中毒の原因である寄生虫やウイルスは、加熱さえしっかりされていれば防げるものです。
冷凍処理だけでは全滅せず生き残るものもいるので、必ず火を通すことが最も重要だということを覚えておきましょう。
まとめ
鹿の肉には、寄生虫やウイルスによる食中毒の危険がありました。
そのどれもが、加熱処理が十分であるかの確認で防ぐことが出来ます。
ジビエの料理はもちろん、食用として売られている鹿の肉も、念のためしっかり火を通した方が安心といえるでしょう。
食中毒のことを考えると食べるのが怖くなってしまいますが、調理法を徹底すれば全く問題なく食べられる肉ですので、美味しくいただきましょう。