食の多様化が進んだ現代、日本にいながら色々な場所の料理を食べることができますよね。

特に最近ではジビエと呼ばれる、野生の鹿やイノシシなどの動物を調理した料理が流行っています。

ジビエ料理を食べた感想を聞くと、「思ったよりもさっぱりしている」「臭みがある」など好みや評判は様々です。

ジビエの調理方法は確率されていますが、食の安全という面では大丈夫なのでしょうか。

野生の鹿には寄生虫などいるのでしょうか。食べる時には何に気をつければよいのでしょうか。

野生 鹿 寄生虫

野生の鹿は大丈夫なの?寄生虫などはいるの?

「ジビエ」と聞いて、私たちが一番イメージしやすいのが鹿やイノシシではないでしょうか。

これらの肉はジビエの中でもとても人気の食材です。

もともとジビエ(gibier)とはフランス語で、狩猟で獲った野生の鳥獣から食べる肉のことをいいます。

狩猟が盛んなヨーロッパではご馳走です。

最近では日本でもジビエ料理が増えてきています。

特に鹿肉は栄養抜群でとても美味しいと人気が高いです。

鹿肉はタンパク質や鉄分を多く含み、牛肉と比べてカロリーが4分の1ほどしかないため、美容にも効果があります。

ですが鹿肉は野生の肉なので、寄生虫がいないわけではありません。

スポンサードリンク

岐阜大学が2013年から2015年にかけて岐阜県内で捕獲した鹿とイノシシを調査した結果、人間にも感染する寄生虫に高い確率で感染していることが判明しました。

調査の結果、人間の体内に入ると食中毒症を引き起こす可能性がある住肉胞子虫が鹿の背ロースからは90%、モモからは88%検出されたそうです。

これらを摂取すると、嘔吐下痢症や食中毒を起こす危険があります。

他にも、成長に合わせて寄生先を変えて一生のほとんどを寄生主の体内で過ごす槍形吸虫は、人間に寄生すると肝臓に移動して肝炎や胆管炎を引き起こします。

また発熱、嘔吐や黄疸などを引き起こすE型肝炎ウイルスや、下痢、微熱や筋肉痛を起こす旋毛虫もいます。

気をつけるには、決して生で食べないことです。

食中毒菌や寄生虫はマイナス20℃で48時間以上冷凍すると全滅します。

冷凍処理すれば寄生虫は死滅しますが、ウイルスは全滅しません。

E型肝炎ウイルスは63℃で30分以上加熱すると全滅するといわれていますので、肉の中心部までしっかりと火を通しましょう。

まとめ

適切に処理されたジビエ肉を十分に加熱調理すれば美味しく食べることができます。

ジビエ肉だから危険なわけではありません。

鹿肉を購入する時には、しっかりと品質管理されているところから買うようにして、貴重な天然素材を美味しく安全に食べましょう。

スポンサードリンク