このところ、鹿による農作物の被害が目立ってきています。
鹿の被害は農作物だけではなく、木の皮をはいで食べたり木の赤ちゃんが成長する前に食べてしまったりするので、森林の被害も深刻なようです。
鹿の生息数増加が原因ともいわれています。
では、鹿の駆除にはどのような方法があるのでしょうか?
ちょっと調べてみましたのでご紹介していきます。
鹿の駆除の方法は?
日本国内の鹿の駆除の方法は、いくつかあります。
一つめは狩猟による駆除、二つめはワナによる駆除、そして毒餌による駆除などがあります。
狩猟は銃を使用するので、住宅街の近くではできないなど場所が限られること、またワナは鹿以外の動物がかかってしまうことが多い事などから、この毒エサを使った駆除方法は、他の方法と比べて効率的だとも言われています。
この駆除方法について少し詳しくみていきましょう。
鹿の駆除に硝酸塩?
鹿は牛などと同じで、一度飲み込んだ食べ物を再び口の中に戻して再度かみかみし、消化を助ける反すう動物の一種です。
この反すう動物が硝酸塩を摂取すると、血中のヘモグロビンと硝酸イオンが結びつき、徐々に体内に酸素が運べなくなってしまいます。
そうして結果的に酸欠状態になって、駆除につながるという仕組みのようです。
方法は、鹿を普通の餌で餌付けしておき警戒心を解きます。
その後、毒を入れたエサを鹿に食べさせて駆除するという方法です。
毒に硝酸塩を使用する理由は、硝酸塩がもともと自然界に存在している物質なので、他の生物や生態系に及ぼす影響が少なくてすむからだそうです。
この方法には賛否両論があります。
酸欠状態と聞くととても苦しそうなイメージがありますよね?
でも実際には徐々に意識が朦朧としていくようなので、苦しまない方法だそうです。
また、他の動物への影響が少ないという点も利点のようです。
一方、この方法で懸念されるデメリットもいくつかあります。
それは、摂取した硝酸塩の量が充分ではなかった場合、中途半端に酸欠状態になり低酸素脳症を引き起こします。
そして体に障害が残ってしまったり、そんな状態でフラフラと人の周辺に出て来てきたりして、交通事故にあう可能性も否定できません。
まとめ
鹿の駆除方法はいくつかありましたが、状況に応じて色々な方法を組み合わせ、人の農作物や森林を守りつつ、うまく鹿の数も管理していけたら理想的かもしれません。
なかでも、硝酸塩を使った方法で鹿が苦しまないという点に、少し意外ではありましたがほっとできました。