動物の病気と聞いたら、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?
狂犬病?
鳥インフルエンザ?
動物由来の病気は、たくさんありますよね。
では、うさぎから感染する病気はないのでしょうか?
調べてみたいと思います。
野生のうさぎの病気は?
うさぎから感染する代表的な病気は、野兎病というのがあります。
この病気は、野兎病菌という病原菌が原因で、ダニやハエ、蚊等の人を刺す昆虫や、野兎病菌に侵された草や水、野兎病にかかってしまった動物の肉などから感染します。
人から人への感染報告は無いようです。
この病気にかかると皮膚の潰瘍、発熱、悪寒、頭痛、全身の痛み、鼻水、くしゃみ、咳、リンパ節腫脹などがおこり重症になると、肺炎や敗血症、髄膜炎などをおこすこともあります。
野兎病菌は大変感染しやすく、取り返しがつかない状態になることもあります。
日本では、第二次大戦後毎年50人程の感染者を出していましたが、近年ではほとんど報告例がありません。
しかし世界では、同じ野兎病菌でも毒性が強いものがあり、その感染力の強さから生物兵器としての使用も懸念されています。
次にパスツレラ症です。
パスツレラ菌は、猫や犬が必ず持っている菌ですが、うさぎも例外では無くパスツレラ菌を保有しています。
パスツレラ菌に感染すると肺炎、気管支拡張症、皮膚科の疾病、髄膜炎、敗血症などになります。
他にも、うさぎの糞を媒介としたサルモネラ症、ジアルジア症、がありこの2つの病気は下痢を引き起こしますが、サルモネラ症はサルモネラ菌が原因なのに対し、ジアルジア症は寄生虫です。
あとは、ノミやダニといった寄生昆虫からの感染が懸念されます。
いずれにしても、野兎病以外は野生のうさぎと直接接触しないかぎり心配することはありませんが、野兎病の予防としては、虫に刺されないようにすることが大事になるので、山に入る時は防虫スプレーを使用したり、長袖、長ズボンを着用したりして昆虫に刺されないように注意しましょう。
地面に座る時は、必ずシートを敷くようにしましょう。
また、山から帰ってきたらすぐにお風呂に入り、新しい服に着替えましょう。
まとめ
うさぎには、野兎病といううさぎ特有の病気があることがわかりましたね。
最近、日本では、あまり聞き慣れない病気になっているようですが、野兎病菌は感染力が強いので、いつまた現れるかわかりません。
世界中の野兎病菌が無くなったわけでもないですし、予防しておくことに越したことはないですよね。