昆虫採集の際に、一緒に採集しやすい昆虫であるカナブンとカブトムシ。
幼虫を飼育する際には、広い飼育スペースを取ることをおすすめしますが、つい採集した幼虫を密に飼い過ぎたりはしていないでしょうか?
実際、カナブンとカブトムシの幼虫は同時飼育が可能なのか、ご紹介していきたいと思います。
カナブンとカブトムシの幼虫同士は捕食するのか?
結論から言うと、カナブンの幼虫もカブトムシの幼虫も主食が腐葉土や朽ち木といった草食性の物なので、広い飼育スペース取れば同時飼育は可能です。
よく幼虫同士を飼育すると捕食してしまうといいますが、それはどちらかというと飼育スペースが狭く、エサが不足してしまうために、弱い個体から淘汰されていってしまっているというのが多いようです。
そして同時飼育が可能といったものの、可能であるだけでおすすめはしません。
なぜなら、カナブンとよく似た種であるハナムグリの幼虫の中には、肉食性のものが多く含まれているからです。
採集したカナブンと同時飼育していたら捕食していた!
という時は実は、その正体がハナムグリだったのかもしれません。
そしてカナブンとハナムグリの幼虫はよく似ていて、よほど詳しくないと見分けることが難しいでしょう。
ですので、カナブンとカブトムシの幼虫はぜひ分けて飼育してあげてください。
カナブンとカブトムシの幼虫の見分け方は?
カナブンの幼虫とカブトムシの幼虫は、特に体色で見分けることができます。
カナブンの幼虫は、気門という体の点々や頭部が全体的にオレンジに近い薄茶色をしており、カブトムシの幼虫と比べると体毛がふさふさしています。
そして頭部が小さく、両側に斑点のようなものがあります。
比べてカブトムシは気門、体毛が黒褐色に近い濃い色をしています。
頭もカナブンの幼虫と比べると大きいです。
個体差や種類での差があるので全てとは言えませんが、全体的に薄茶色なのがカナブン、黒褐色なのがカブトムシといったところでしょうか。
まとめ
カナブンとカブトムシの幼虫は見分けがつきやすいので、飼育の際はぜひ分けてあげることが、肉食性のハナムグリの幼虫と飼育してしまうことへの防止に繋がります。
分けた後も幼虫の飼育スペースは15センチ四方あたり1匹、といった広めのスペースを確保してあげてください。