夏の昆虫採集で採れる虫の中では、いぶし銀の存在であるカナブン。

金属光沢のある体色は魅力的ではありますが、カブトムシやクワガタと比べるとどうしてもそっぽを向かれがちかも。

しかし今年の夏は、実は少し変わった生態を持つカナブンを観察してみるのはいかがでしょうか?

他の幼虫とはまた違った生態を、ご紹介していきたいと思います。

カナブン 幼虫 時期

カナブンが幼虫になるまで!

カブトムシやクワガタは、腐葉土や朽ち木の上に卵を産む際に穴を掘り、そこに卵を産み付けますが、産卵数の多いカナブンの卵はそのまま上にばらまかれるように産卵します。

卵の大きさは1.5mmほどでとても小さなものです。

産み付けられた卵は約10~20日で孵化し、幼虫となります。

生まれたての幼虫の大きさも卵と同じように小さく、10mm程度のものです。

カナブンの幼虫の主食は、腐葉土や朽ち木などです。

それらを求めてカナブンは移動をします。

そして2~3ヶ月をかけて脱皮を繰り返し、大きくなっていくのです。

カナブンの幼虫は大きさで初齢幼虫、2齢幼虫、3齢幼虫と区別することができます。

小さかったカナブンの幼虫も、3齢幼虫になる頃には体長40mmほどの大きさに成長します。

カナブンの幼虫時代は食べて、脱皮を繰り返しているのです。

3齢幼虫となったカナブンは、晩秋にかけて地中深く潜り、越冬の準備を始めます。

実は私達が出会うカナブンの成虫は去年産まれて冬を越え、羽化したものだったのです。

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幼虫時期の変わった行動!?

カブトムシやクワガタの幼虫が、足のように見える部分を器用にうねらせて土にもぐったりするのに対して、カナブンの幼虫はとても変わった動きをします。

なんと足に見える部分を上にして、背中をうねらせて移動するのです。

これを背面歩行と呼び、他の幼虫とは一風変わった行動でもあります。

背中をうねらせて移動する姿をみると、ついその足みたいなのはなんだよ!

とツッコミを入れたくなってしまいます。

まとめ

他とは少し違う、そんなカナブンの幼虫の生態をご紹介してみましたがいかがでしょうか。

カナブンならではの背面歩行は、本当に愛らしいものがあるので、ぜひその目で観察していただきたいところです。

今年の昆虫観察は、カナブンを選んでみてはいかがでしょうか?

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