ほかの動物を寄せ付けない洞窟や樹洞に棲息し、害虫を寄せ付ける環境を作るコウモリは、人間にとって住み着かれるとやっかいな哺乳類ですが、もちろん天敵が存在します。
それは、猛禽類といわれるワシ、タカ、ハヤブサ、ハゲワシ、コンドル、フクロウです。
しかし、本当にコウモリの敵は猛禽類だけでしょうか。
コウモリの天敵は猛禽類だけじゃない!?
コウモリの天敵として有名な動物は猛禽類ですが、実際には、ヘビやトカゲ、猫などにも捕食されてしまうことがあります。
また、コウモリの子供などは大型のクモやカエルにも、捕食されることがあるようです。
猛禽類であれば空を飛べるので、コウモリが捕食されることは理解できますが、なぜヘビやトカゲなどにも捕食されるのでしょうか。
それは、体が弱ったり、たまたま天井から地面に落ちてしまったコウモリを狙って、飛べない動物がコウモリを捕食するのです。
しかし、一番の天敵は猛禽類やヘビなどではなく、人間なのかもしれません。
コウモリの中でも、とくにオオコウモリなどは、アジア、オセアニア、アフリカでは食材のひとつとなっていて、レストランや屋台などで提供されるポピュラーな食材となっています。
場所によっては、高級食材として扱われる地域もあるようです。
しかし、素手では触ってはいけない、様々なウィルスを保有しているコウモリを人間が食べるということは、それなりに代償があります。
例えば、有名なエボラ出血熱はサルから感染したといわれていますが、そのサルがコウモリを捕食しているという報告もあり、他にSARS発症地域は、コウモリを食用とする地域と一致するという報告もあります。
まとめ
哺乳類の中で、個体としては小さなコウモリですが、コウモリが持っているウィルスなどの雑菌が、弱肉強食の果てとして人間にまで影響を及ぼしていることを考えると、これからの人間の食についてもいろいろと考えさせられます。