コウモリといえば、夕方に群れで飛んでいくのを見かけることがあります。
鳥かと思ったら実はコウモリの集団だった!なんてことも。
一方、吸血をするというイメージもありませんか?
日本で飛んでいるコウモリは吸血するの?
危険なの?
今回は吸血コウモリについてお話しします。
吸血コウモリはどんな種類?特徴と合わせてご紹介
全ほ乳類のうち、四分の一はコウモリであると言われています。
それほどまでに多くの種類がいるコウモリですが、吸血する特徴をもったコウモリは指折りできる程度の種類です。
全部で三種類。
一番メジャーなのがナミチスイコウモリ。
そしてシロチスイコウモリ、ケアシチスイコウモリのみです。
その中でも、人間の血を吸うのはナミチスイコウモリだけ!
ということで、今回はナミチスイコウモリに焦点を当ててお話しします。
吸血するほ乳類、という意味でナミチスイコウモリは珍しい特性を持っています。
伝奇小説にでてくるようなヴァンパイアをイメージする方もいるかもしれませんが、実際の吸血行為はそういった行為を連想させるものではないのです。
確かに鋭い牙を持ってはいますが、そこから血を吸い上げるわけではありません。
眠っている動物、主に鳥類に近づき、牙で噛みついて吸血します。
注意すべきは、ナミチスイコウモリは血を「吸う」のではなく、厳密には「なめる」ということです。
唾液には血液凝固を抑える成分が含まれているため、吸血活動がしやすくなるのだとか。
近年、とある研究によると、コウモリの排泄物を分析した結果、ナミチスイコウモリは鳥類だけではなく人間の血も吸血していることが発覚しました。
人間の血を吸っていると判明しているのはナミチスイコウモリだけです。
経路は複数考えられていますが、人間が標的にされるようになったことは間違いありません。
そして、ナミチスイコウモリが吸血行為を通じて狂犬病などの感染症をふりまくおそれもささやかれていますので、くれぐれも注意が必要です。
まとめ
寝静まった夜に活動し、人間の血を吸ってしまう。
ヴァンパイアのイメージのせいか、吸血コウモリというとそんなことを連想してしまいます。
しかし実際は感染症のリスクや血液凝固を遅らせての吸血など、現実的なリスクというものが問題視される生態です。
日本では確認されていない吸血コウモリですが、もし海外へ渡るときなどはハンモックで眠っていたら吸血されていた、なんてリスクも考えなくてはなりませんね。