人間は涙を流す生き物です。
でも実は涙を流すのは、人間だけではありません。
人間以外でも涙を流す動物はゾウをはじめ、たくさんいます。
では、ゾウはどんな時に涙を流すのでしょうか。
どんな理由でゾウは泣くのでしょうか。
ゾウが涙を流す理由は一体なに?
ゾウが涙を流すのは、次の3つの理由があります。
まずは基礎分泌として流す涙です。
これはほぼ無意識で行われているもので、目を潤して栄養分を与えるために常に分泌されている涙です。
またゴミが入った時など、目の健康を保つため水分を目から出して洗い流し、清潔を維持するために涙を流すこともあります。
これが反射分泌です。
しかし人間のように、感情を伴った涙を流すこともあります。
インドの北部で50年間という長い間、27人もの所有者に転売され虐待を受けてきたゾウが、イギリスのNGO保護団体とインド当局の尽力によって救出されました。
ゾウの寿命は60年ほどです。
この老齢なゾウは、それまで物乞いの道具とされていました。
満足に食事が与えられない時は、紙やプラスチックを食べながら飢えをしのいでいたようです。
足には長い間トゲのついた足かせをはめられ、足かせが食い込んだ部分は大きな怪我を負っていたようです。
そのゾウは助け出されたされた時、嬉し涙を流したそうです。
当局の関係者は、50年ぶりの自由を手にしたゾウはようやく希望を感じ、安堵したのだろうと話しています。
その後ゾウは保護センターに送られ、心身ともに治療とリハビリを受けて回復するのを待ってから、他のゾウたちと共に生活を再スタートさせる予定だそうです。
また中国の動物園では、母ゾウから救出された子ゾウがいます。
母ゾウが産後、子ゾウの面倒を見るのを拒み、更には踏み潰す気配を見せたため、獣医が強制的に引き離し動物専門の保護区へ子ゾウを隔離させたそうです。
飼育員がブランケットをかぶせて子ゾウを慰めましたが、子ゾウは5時間もの間、泣き続けたといいます。
まとめ
ゾウはとても感情豊かで、共感する能力に優れており、深い愛情を見せることで知られる動物です。
ゾウも人間と同じように、喜怒哀楽の感情を見せて涙を流すことがあるのですね。