うさぎはよく跳ねる筋肉の発達した生き物ですが、骨は案外細くて軽く、もろくできています。
そのせいかうさぎはケージ飼いや室内飼いで大切に育てていたとしても、脱臼や骨折をすることがあります。
うさぎは高いところから落ちたり、ケージの網やすのこでうっかり脚をはさんだり、パニックになって暴れたりしたりといったちょっとしたはずみで、脱臼を起こしてしまいます。
脱臼の治療はうさぎのクオリティ・オブ・ライフにも関わることなので、適切な対応が望まれます。
うさぎの脱臼の症状
うさぎの脱臼は股・ひざ・ひじなどの関節によく起こります。
脱臼を起こしたうさぎは痛みのためか、一本の脚を引きずったり、地面につけないで歩きます。
脱臼した関節は曲げ伸ばしができなくなるため、うさぎの脚が不自然にだらりとたれているのを見ることもあります。
うさぎの脱臼の治し方
うさぎが脚を脱臼したと思われるときは、できるだけ早く獣医のところに連れて行かなければなりません。
脱臼は放置すると戻りにくくなるので注意が必要です。
3日程度たつと脱臼した状態で関節が固まってしまいます。
そのため治療のタイミングが遅れると、脱臼が完全に治らず、うさぎの脚がその後不自由なままになる可能性もあります。
獣医はうさぎに麻酔をした後、関節を元に戻してくれます。
うさぎの脱臼で手術が必要になる場合
脱臼の程度がひどい場合には、外科手術を行います。
手術は全身麻酔をかけて実施されますが、全身麻酔は小さなうさぎの身体には大変な負担になります。
そのためうさぎの脚が不自由になる可能性を考慮しても、そのまま様子をみることにするという選択も考えられます。
飼い主は何がうさぎにとって本当によいことなのか、ということを真剣に考えながら獣医と相談して、治療方針を決定するべきでしょう。
まとめ
脱臼を防ぐために、うさぎにはできるだけ安全な飼育環境を工夫してあげるべきです。
それでも脱臼は起こるときには起こってしまいます。
室内に放し飼いにしている場合、飼い主に踏まれて脱臼することすらあるのですから要注意です。
日ごろからうさぎの素振りに気を付けていて、脚の様子がおかしい、歩き方が奇妙と思った場合には、すぐに動物病院へ連れていって適切な治療を受けさせてください。