甲虫類のなかでも金属的な光沢のカラーが印象的なカナブンは、コウチュウ目コガネムシ科ハナムグリ亜科に属している昆虫です。
日本では北海道をのぞく本州・四国・九州のほか、佐渡島や伊豆諸島、隠岐諸島、種子島などに生息しています。
同じ甲虫類でもカブトムシやオオクワガタと比べるとカナブンの大きさは小さくみえますが、成虫のカナブンの大きさどのくらいあるのでしょうか。
ここでは、カナブンの大きさと成長過程についてご紹介します。
思ったよりも大きい?カナブンの大きさ
カナブンの成虫の大きさは、22ミリメートル~30ミリメートルほどです。
樹液を求めて集まるカブトムシやクワガタムシと比べると体の大きさは小さいですが、カナブンが属するハナムグリの仲間のなかでは、比較的大きな部類にはいります。
日本の環境には分布していませんが、アフリカに生息するカナブンの仲間には80ミリメートルをこえる大きさの種類が生息しており、この大きさですとカブトムシに匹敵する大きさですね。
卵から成虫になるまでのカナブンの成長過程
カナブンの一般的な寿命は、自然環境で約1年間の8ヶ月~10ヶ月程度。
環境が整った飼育の場合でも約2年弱で、成虫で活動できる期間は1~2ヶ月程が一般的です。
卵から成虫となるカナブンの成長過程は次の通りです。
卵から2~3週間ほどで孵化をはじめ、1齢幼虫から2齢幼虫、3齢幼虫へと成長します。
幼虫の成長過程の期間は約10ヶ月程度で、幼虫時の特徴としては背面歩行、つまり、仰向けで移動する訳ですね。
終齢幼虫のときの大きさは、約40ミリメートル程で、前蛹から蛹化へと成長は進み1ヶ月間ほどで羽化がはじまります。
羽化の期間は2~3週間程。
土繭(つちまゆ)から外にでた後、一週間ほどでペアリングをはじめ繁殖行動をおこないます。
ここまでが、カナブンが成虫になるまでの成長過程です。
もちろん、これは一般的な成長過程で、個体差や生息環境によって過程期間に変化はあります。
まとめ
ここまで、カナブンの大きさと成長過程についてご紹介しました。
カナブンの成虫の大きさは、22ミリメートル~30ミリメートルほどでハナムグリのなかでは比較的大きな昆虫です。
卵から孵化し成虫へと進む成長過程も、スムーズにいけば問題はないのですが、生息環境の変化や外敵からの捕食などさまざまなケースがあるため、必ずしもカナブンが成虫なるとは限らない厳しさを含んでいます。