尻部についているハサミがトレードマークのハサミムシですが、ハサミムシという呼び方は総称で、ハサミムシ目に属している昆虫すべてを指しています。
昆虫ですからオスとメスの繁殖後、産卵し子孫を増やしていくわけですが、このオスとメスの見分け方、違いをご存知でしょうか。
ここでは、ハサミムシのオスメスの違いについてご紹介します。
形状や行動にみられるハサミムシのオスとメスの違い
同じようにみえるハサミムシのオスとメスですが、トレードマークであるハサミの形に違いがあります。
オスのハサミには、大きく湾曲しているや突起などの特徴を持ち、大きく湾曲しているため、ハサミのあいだに広い空間があります。
対してメスのハサミムシのハサミには、オスにみられるハサミのあいだの空間がなく、ほぼ直線です。
この特徴的な違いがオスとメスを見分ける一番のポイントといえるでしょう。
ハサミの形状だけではなく、ハサミムシのオスとメスの違いは産卵後おいてもみられます。
卵を産み落とした後、ハサミムシのメスはカビの発生を防ぐため、卵をなめて衛生状態を保ち、また外敵の攻撃を防ぎます。
巣穴の清掃をしたり、卵から孵った子虫に餌を与えたりと懸命に世話をし、子虫がある程度成長するまでは自分の餌すらも取りません。
このようなメスの行動は、ほぼすべてのハサミムシの種類で確認されています。
また、コブハサミムシのように自分の餌はまったく取らず、自分の体を子虫の餌として与える種類もいます。
メスのこのような行動に対してオスのハサミムシは、卵および子虫の世話に関わることは、ほとんどありません。
繁殖の後は別のメスと繁殖行動をおこない子孫を残す役割を担います。
まとめ
ここまで、ハサミムシのオスメスの違いについて紹介しました。
一見すると同じようにみえるハサミムシのオスとメスの違いとして、ハサミの形状と繁殖後の行動がありました。
オスのハサミには湾曲してハサミのあいだに空間があり、メスのハサミはほぼ直線的に伸びていて、ハサミのあいだの空間が狭いという違いがあります。
また、産卵後メスは孵化までのあいだ卵を守り、孵化後も子虫がある程度成長するまで餌を与え世話をしますが、オスのハサミムシは世話をすることなく、子孫を残すために別のメスと繁殖行動をおこないます。