光沢感のある緑褐色の体を持つカナブン。
雑木林や公園、ときどき部屋のなかにも出没するカナブンには臭いがあるのでしょうか。
虫のなかには、まるでフルーツのような香りを持つ種類もいますが、おもわず眉をしかめるほど強烈な臭いをだす虫もいます。
光沢感はないものの、カナブンと同じ緑色系の体を持つカメムシ。
強い臭いをだす虫としてご存知の方も多いことでしょう。
カナブンはカメムシのように強烈な臭いをだすのでしょうか。
カナブンは臭いをだすことない虫
カナブンがカメムシのように強烈な臭いを放つことは基本的にありません。
なぜならば、カナブンには身の危険を感じたときに臭いを発する体の構造や器官がないためです。
また、臭いを発することがないように害となる毒もカナブンは持ちあわせてはおりません。
カナブンは主に樹木からでる樹液を餌としている虫です。
そのため、植物や農作物を食い荒らすこともありません。
人にとってはほとんど無害な虫といえるでしょう。
虫が臭いを放つ目的は、第一が自分の身に危険が及んだ際に身を守るため、その次が仲間に危険を知らせることです。
カメムシを例に挙げると、臭いで相手を麻痺させ捕食するようなことはなく、外敵から自分を守る自己防衛としての役割を臭いが担います。
また、臭いをだすことによって周囲の仲間に危険を知らせる働き、これは実際に確認されており、臭いをだしたカメムシがいる場所からほかのカメムシが離れる行動をとります。
このような自己防衛の臭いをだすことのできないカナブン。
土のなかにいる幼虫のときも無害な虫です。
それどころか、カナブンの幼虫は腐葉土を食べて生活しているため、分解が促され土壌改善の役割も担っています。
それでは、出会ったカナブンが100パーセント臭いがないと言い切れるでしょうか。
カナブンは自然環境のなかで生活しています。
このため、カナブンそのものには臭いがなくても、移動中や身を潜めた場所に臭いを発するものがあった場合、カナブンに付着するケースがあります。
まとめ
ここまで、カナブンの臭いについてみてきました。
カナブン自体に臭いはなく、また、外敵から危害を受けたときに臭いをだすこともない虫です。
もちろん、付着物によりカナブンが臭いを発することはありますが、これは稀なケースといって良いでしょう。