オスのライオンは何かとナマケモノ扱いされて、あまりいいイメージがないようですが、その人生は過酷なものです。
ネコ科にしては珍しく群れの中で生活をしているために、独特の過酷さがあります。
この群れを「プライド」と呼びます。
そして、群れの中はメスのライオンが集まって作られており、オスのライオンは3歳までには群れを出されてしまうのです。
オスのライオンは、まずは群れの中で戦いをして生き残ります。
なぜそのような過酷な群れの生活があるのでしょうか。
ライオンのオスの群れは数年だけ
生まれた時の群れから追い出されたオスのライオンは、大きくなるまでは、オスの群れだけで暮らすこととなります。
若いオスのライオンの群れは、ほんの数年です。
群れの中で何をしているのかというと、将来は自分の「プライド」と呼ばれる群れを作るために、お互いに狩りをしてエサを食べながら暮らしていくのです。
この若いオスのライオンは「ノマド」と呼ばれています。
またの名を「ハナレオス」ともいいます。
このオスのライオンは、将来の敵となって戦いを始めるのです。
オス同士が戦いを挑むのがライオン
では、なぜオス同士が戦いを挑むのかというと、これは将来の新しい群れであるプライドを狙うためです。
まず、プライドを狙うためにはオス同士で戦います。
そして、プライド内のオスと戦いを挑んで勝負を賭けていきます。
もし、うまく戦って群れのオスになれても、もし負けたらそのまま亡くなってしまうか、傷ついたまま放浪して尽き果ててしまうので、ライオンのオスの戦いが厳しいといわれるのです。
ライオンのオスは、群れの一員になるべく戦いを挑み、勝ち負けを決めていくのです。
こうして子孫を増やしていく特徴があるので、過酷な生活が待ち受けているのです。
群れを得たオスのライオンは、今度はプライドという群れを守るために戦いを挑むのです。
縄張り内に入ってくるオスのライオンや、他の肉食動物が襲ってきたときに戦いを挑むのです。
まとめ
こうしてみると、ライオンのオスの一生は厳しいことがうかがえます。
群れをなして生きる動物ですから、どうしても生存競争があることは確かです。
オスの群れは一過性のもので、将来の群れを守るためにはお互いが敵でありますが、いつかは戦うために力をつけていく時期が必要なのです。
オスの一生をたどると、上手く「プライド」と呼ばれる群れに入れたら別ですが、群れに入れずに負けてしまったら、さまよって弱ってしまうという運命にあります。
ナマケモノであるとオスのライオンは言われていますが、これは群れに入るための戦いに勝ったからです。
そのオスのライオンも、群れを守るためにも戦いがあるということを忘れないで見ておくことです。
これを考えると、ライオンの人生が奥深いものです。