今回は、オニグモの卵についてお話しようと思います。
ですが、オニグモの卵という以前に一般的にはあまりクモの卵自体どんなものか、ご存知の方は少ないのではないでしょうか?
色や形、そして大きさを想像してみてください。
それでは詳しく見て行きましょう。
オニグモの卵の産卵場所や天敵は?
まず、オニグモは9月頃になると、軒下や樹幹などの雨のかからない所を選んで産卵をします。
時間帯は大体が夜中だということです。
クモの卵の育て方は少し特殊で、人かたまりに産んでからそれを自身の糸でぐるぐる巻きにして「卵のう」と呼ばれる蚕の繭のようなものを作ります。
卵のうは、灰褐色で深い椀を伏せたような形だといわれています。
手ざわりはふわふわした柔らかい感じですが、糸は強靭であると観察されています。
そして、2月下旬から3月上旬になると、幼生が出現して生垣などに造網します。
越冬するのは卵のうの中の幼生だけではなく、4月中旬頃には既に亜成体が見られるといいます。
クモは産卵をすると、すぐに卵のうに糸をかけて包んでしまうそうです。
実は、産卵時にハエの幼虫がオニグモのお腹を伝って来て、オニグモの卵のうに潜り込むことが分かっているのです。
おそらく、産卵時の振動をハエが察知して卵に乗り移ることが、研究で明らかにされています。
ですから、ハエの幼虫が卵のうに入り込めるのは、産卵中の限られた時間しかありません。
どうやってその短時間に入り込むのでしょうか?
驚いたことに、オニグモに食べられてしまいそうなハエの幼虫は、なんとオニグモの卵を食べて成長して蛹になるそうです。
やがて成虫となって卵のうから出ていきます。
つまり、オニグモがハエに食べられるわけではなく、オニグモの卵が食べられるということなのです。
オニグモもこのハエをとても嫌がっているのに、回避する方法がないのが現実です。
もちろんハエ以外にも天敵はたくさん存在します。
厳しいですが、それが自然の掟なのですね。
まとめ
個人的なイメージでは、卵は蜘蛛の巣に産卵するのかと思っていました。
しかも、産んですぐに放置してしまう種類もいれば、自分の巣に卵を産んでしばらく一緒に過ごす種類もいるといいます。
人間や動物と違い、親が餌などを与えなくても成長していくことが、出来る仕組みになっているのです。