ヨトウガの種類の幼虫を総称してヨトウムシと呼んでいます。
ヨトウムシは漢字では「夜盗虫」と書くことからわかる通り、夜間に活動するタイプの幼虫になります。
1度ヨトウムシに寄生されると知らない間に、野菜の葉が丸坊主になっていたりします。
こうなってからでは、遅すぎるので、被害が出る前に何らかの対策を講じておかなければなりません。
ヨトウガの種類は、どのくらい1度に卵を葉の裏に産みつけて行くのでしょう。
ヨトウムシの卵が孵化するまでの日数は?
ヨトウムシの活動時期は、3月~10月いっぱいというのがほとんどです。
ヨトウムシには2回~3回発生します。
夏を挟むような形で、発生が毎年繰り返されるという事が多い様です。
秋に産卵し孵化したヨトウムシは、10月いっぱいまで活動し土の中に潜って越冬します。
この時ヨトウムシの多くは、土の中で蛹となって越冬します。
中には、幼虫のまま土の中で越冬する事ができる個体もあるようです。
そのため、春先に植えた苗が数日後にはヨトウムシの餌食になっている事も少なくはありません。
1年のサイクルは、ある程度厳密に守られていると言っていいでしょう。
先ほどヨトウムシの発生が2回~3回発生すると紹介しましたが、春先に卵を産みつけた成虫が、次の時期も産卵するのか?
という事になります。
実はヨトウガの成虫の寿命は、非常に短く約数日間しかありません。
そうなると、最初の卵の産み付けを終えた段階で、寿命をまっとうしてしまう事になります。
では2回目・3回目の発生のサイクルはどの段階での、ヨトウガの成虫が産卵する事になるのでしょう。
ヨトウムシの発生回数が2回の場合には、大体5月~6月、9月~10月というサイクルになっている様です。
越冬したヨトウガが産卵した卵が孵化し幼虫となり、蛹になる段階で、夏休眠をして、8月の終わりごろに成虫になり産卵をするという事になります。
この短いサイクルの間に、卵から蛹までの変態行動を起こすことになっているのです。
このことから、幼虫から蛹になる期間は1カ月~1ヶ月半という事になります。
ヨトウガが、産卵してから孵化するまでの時間も非常に少ない日数という事がわかります。
ヨトウガの卵が孵化する日数は、4日~7日で孵化するのが一般的の様です。
その後若齢幼虫~中齢幼虫~終齢幼虫の期間を、約1カ月弱で過ごす事になります。
卵から孵ってからは、相当なスピードで終齢幼虫までになってしまいます。
身体が大きくなるにつれ、食害被害も大きくなって行きます。
またヨトウガの体内にある卵の数は、2000~3000とも言われていますが、1個所には200~300程度を一回で産卵していきます。
1匹の成虫で最低でも、10カ所に200~300個の卵を産卵しこれが全て孵化すると、相当な食害が起きると考えて良さそうです。
ただ全ての卵は孵化したとしても、成虫になるまでは相当数が、天敵や人間によって駆除されてしまう事になりますが、それでも被害が出ているという事は、それなりの数が生き延び散る証拠になるでしょう。
まとめ
ヨトウムシが卵から孵化するまでの日数などを、いろいろ紹介してきました。
他の青虫のように昼間活動する訳ではないので、なかなか駆除する事が困難なのがヨトウムシです。
ヨトウムシらしい食害の後を、少しでも見つけたら徹底的に探すほかありません。
直接ピンセットなどで駆除する事ができる時間帯の活動ではありませんから、多少の農薬の散布は必要なのかもしれません。