誰しも一度は、神社や寺院に祈願するときに書いたことがあると思う絵馬ですが、なぜ馬の絵と書いて絵馬とよぶのでしょうか。

また、なぜ小さく馬が描かれている絵馬が多いのでしょうか。

神社や寺院と馬はどのような関係があるのでしょうか。

神社や寺院と馬の古からの深い繋がりを見ていきましょう。

神社 馬 なぜ

なぜ神社と馬が関係あるのか

神社や寺院によって祀っている神様、動物は様々ですが、馬の絵が描かれた絵馬に着目します。

その昔、神様は馬に乗った姿で現れると言われていました。

神輿が出来る以前は、神様がいる神座の移動に馬が必須と考えられていました。

そのため、昔は神社や寺院に神様が乗る馬を奉納する習慣が有りました。

この習慣が時代と共に、徐々に描かれた馬の板である絵馬に変化しました。

庶民に家内安全や商売繁盛といった、今でも行う願いをする風習が広がると、この馬が描かれた板に願いや祈りを書いて奉納するようになりました。

神様が馬に乗っている姿で現れると言われていたことから、神社と馬に繋がりが有りました。

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神社に絵馬を奉納する現代の姿

今の絵馬のように、馬以外の動物も描かれるようになったのは室町時代からです。

それまでは様々な絵師が奉納するための馬の絵を競っていましたが、例えば稲荷神社では狐、特定の動物を祀っていない神社では縁起ものの白蛇を描いた絵馬が登場しました。

動物以外にも航海が盛んになってくると船、目の病気の予防のために目、夫の浮気予防のために心の字に鍵をかけた絵、最近はアニメやゲームのキャラクターなどバリエーションが増していきました。

現在では個人情報保護のために名前と住所にステッカーを貼って隠すことが出来る絵馬もあります。

馬の絵と書いて絵馬と言っても、馬の絵がメインではない理由が上記です。

まとめ

時代の変化と共に変化を遂げる絵馬の絵ですが、元は神様が乗るとされる馬が描かれたものでした。

平安時代になると神仏習合思想が庶民に広がり始め、観世音菩薩も馬に乗った姿で現れるという一説が広まることで神社に限らず寺院にも絵馬を納める風習が始まりました。

願い事や祈り事を書くことであまり絵を見る機会が少ない絵馬ですが、神社や寺院が何を祀っているかによって絵が変わってきますので見てみるのも面白いでしょう。

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