食肉目ハイエナ科に属する肉食獣である「ハイエナ」ほど、悪いイメージが染み付いている動物はいないかもしれません。
その悪さは、サメや狼等のような怖いという悪いイメージではなく、何となく感じの悪い、卑怯者としてのイメージの悪さです。
あだ名をとって見ても、「サバンナの掃除屋」、「墓荒らし」、「魔女の馬」等、とても感じの良いものではありません。
その為に、私達はハイエナの事を、獲物を横取する卑怯者という先入観をもって彼らを見てしまいます。
ハイエナは古くから伝わる民話の中でも、卑怯者が最後に敗者になる役割を与えられています。
アフリカの古代から伝わる成人の儀式においても、真実の知恵の象徴であるライオンに対し、偽りの知恵を持つ対象としてはハイエナが選ばれています。
このように何千年も前から嫌われ続けているハイエナですが、一体何が原因でこれほど嫌われる存在になってしまったのでしょう。
この謎を解明する為に、まずはハイエナとうい名前は一体どういう理由で付けられたのかから謎に迫ります。
嫌われ続けて何千年の歴史をもつ、ハイエナの名前の由来を、ご説明いたします。
ハイエナの名前の由来!
ハイエナの名前の由来は、古代ギリシャ語にまで遡ります。
ハイエナは、古代ギリシャ語のメスの豚である「huaina(ヒュアニア)」が語源ではないかとされています。
古代の豚は、どちらかといえばイノシシのイメージが強いようで、背中の毛が似ていたから付けられたようです。
それが英語圏に伝わって、ハイエナになったとされています。
ハイエナの英語の発音と意味は?
ハイエナは英語で「hyena」と明記します。
発音をあえてカタカナであらわすと、「ハァィイーナァ」となり真ん中のイのところにアクセントがきます。
英語の意味としては、動物のハイエナの意味の他には、残酷な人、裏切り者の意味があり、ハイエナの悪いイメージがそのまま反映されています。
20世紀初頭の日本で、ハイエナの事を鬣犬(タテガミイヌ)と訳されました。
一見すると犬のように見えますので、犬と間違えたかどうかは解りませんが、実はジャコウネコ科に最も近いネコ目(食肉目)です。
ハイエナの日本古来の名前がないのは、日本にハイエナがいないからかも知れません。
まとめ
誰かがおごってくれる飲み会に必ず現われる、苦労して立ち上げたプロジェクトで、大変な時には全く現われず、成功し始めるとどこからとも無く寄ってくる、そんな人を日本の社会でも「ハイエナ」のような奴として嫌います。
悲しい事に、古代ギリシャの語源のメスの豚ですら、あさましく、いやしい姿を意味する事もあります。
名前が付けられた時から既に嫌われています。