火のないところに煙は立たぬ、という言葉があります。

まったく根拠のないところに噂はたたない。

そういうように見えるという事は、何かしらの理由があるはずだ、という事です。

ハイエナの噂も、同じ様な事が言えます。

ライオンが獲物を得た所を、ハイエナが遠巻きで見つめる映像を見たことはあると思います。

誰がみても残り物を狙っている、卑しいハイエナにしか思われないでしょう。

しかし、そうじゃない可能性もあります。

その映像を良く見て下さい。

ハイエナに妙に血が付いている時があります。

それはどういう意味をもつのでしょう。

詳しくご説明いたします。

ハイエナ ライオン 横取り

ハイエナがライオンの獲物を横取り?

ハイエナの4種類のうちの2種類、カッショクハイエナとシマハイエナは、狩りをするというよりも、腐肉を漁ることの方が多いハイエナです。

その為、遠巻きにライオンを見ている映像は、ライオンの食べ残しを狙っていると考えられます。

実は、ハイエナは強奪を好みません。

一方で、妙に血が付いているハイエナが遠巻きに獲物を食べるライオンを見ていた場合は、それはブチハイエナです。

ブチハイエナは、60%は自分で狩りをします。

群れを作って狩りをするハンターなのです。

その狩りをして獲物を獲得し、血だらけにだった所に強奪に現われるのは、なんとライオンの方です。

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ライオンも群れで狩りをしますが、その成功率はハイエナの半分以下の30%です。

そこで、70%の成功率を誇るブチハイエナが苦労して血だらけで得た獲物を、まるで寄生虫かコバンザメのように付いてまわり、略奪をはかるのです。

個々の力は、ハイエナよりもライオンの方が勝ります。

その為、ハイエナは無駄な争いを嫌い、ライオンから離れ、自分達が狩った獲物が食べられるのを見ているという訳です。

ハイエナがライオンの獲物を、横取りする事はないと言っていいでしょう。

逆に横取りされているのはハイエナの方なのです。

まとめ

ハイエナの4種類の中の、ブチハイエナだけは、自ら獲物を獲得します。

それをライオンに横取りされているのです。

ハイエナは自分達が怪我をすると、狩りができなくなってしまう事を本能的に知っていて、出来るだけケンカをしない性格をしています。

その為、ライオン対策も考えました。

なるべく横取りされないように、要するにライオンが気付いて奪いに来てしまう前に、食べてしまおうと考えたのです。

シマウマ1頭を群れのハイエナで食べた場合、食べ終わるまでにわずか数分と言われています。

ハイエナが、とにかく早食いなのはそういう訳があったのです。

ブチハイエナにとってライオンは、自分の獲物を狙っている卑怯者なのです。

それでも、ライオンのことを卑怯ものと、嫌う人はいません。

これではブチハイエナは納得いかないでしょう。

ブチハイエナは、横取りする卑怯者のたとえとして言われる「まるでハイエナのような奴だな」を「まるでライオンのような奴だな」と訂正して欲しいと思っている事でしょう。

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