ハイエナの祖先は、およそ300万年前にヨーロッパで生まれたとされています。
そこから、インド、アラビア半島、アフリカ等に生息域を広げていきました。
現在では、その広い地域に4種類のハイエナが生存しています。
とにかく悪いイメージが付きまとうハイエナですが、実はその4種類のハイエナの性格や、生態は全く違うのです。
私達がイメージする残り物をあさるハイエナもいれば、狩りを得意とするハイエナもいるのです。
この4種類の違いを詳しくご説明いたします。
ハイエナの種類!
4種類のハイエナは生息地が全く違います。
まず、サハラ砂漠以南のアフリカに生息しているのが「ブチハイエナ」、逆にサハラ砂漠以北のアフリカ、インド等に住むのが「シマハイエナ」、南アフリカに住んでいるのが「カッショクハイエナ」、東・北東アフリカにいるのが、「アードウルフ」という種類です。
この4種類の特徴を説明いたします。
私達がイメージするハイエナに近いのが、カッショクハイエナとシマハイエナです。
この2種は命を落とした動物の肉を主食としていて、15匹前後の群れで生活しています。
そして、その群れは獲物を横取りしたり、他人のおこぼれで生活しています。
この2種が「サバンナの掃除人」ということになります。
しかし、それとは全く逆の生態を持つのが、ブチハイエナです。
同じ様に群れは作りますが、狩りをする為の群れで、ヌーやシマウマさえも襲います。
このブチハイエナは鳴き声が人の笑い声に似ていることから、「笑いハイエナ」の異名を持っています。
残りの名前も多少異色のハイエナは、アードウルフですが、この種は他の種と同じように動物食ではありますが、主にシロアリを食べます。
大きさは、ブチハイエナが約180cmと想像よりも大きく、続いてカッショクハイエナの約140cm、シマハイエナの約120cmと続き、最後のアードウルフは約100cmとなっています。
ハイエナの体色は、こげ茶に黒いまだら模様が特徴ですが、カッショクハイエナは、4本の脚に縞模様があり特徴的です。
異色のアードウルフはまだら模様ではなく、キツネのような、黄色がかった灰色をしていて、縞模様が入っています。
アードウルフ pic.twitter.com/VWz9bHL5lL
— 珍獣図鑑 (@exchangtiklfbm1) 2018年9月9日
まとめ
現在でも、アフリカでは家畜を襲う厄介者とされている地域もあり、駆除の対象にされてしまっている地域もあります。
また、人間の森林破壊などで住むところを失い、4種のうちの、カッショクハイエナは絶滅危惧種、シマハイエナは準絶滅危惧種に指定されてしまいました。
日本の動物園で見る事が出来るのは、ブチハイエナが一般的ですが、海外の動物園では、アードウルフが多いようです。
それぞれに性格も、大きさも違うハイエナですが、絶滅に瀕しているのが、私達のイメージ通りのハイエナというのは、なぜか不思議ですね。