イノシシは日本人にとって昔から馴染みの深い動物です。
しかし、その研究例は少なく、特に赤ちゃんや幼獣期の資料は多くありません。
少ない資料を参考に推測してみるとその成長はとても早く、小さくてかわいらしいと注目される時期は短く貴重な時間のようです。
あの大きくて力強いイノシシの、赤ちゃん時代はいったいどんな様子なのでしょうか。
イノシシの赤ちゃんの大きさ
イノシシは1回の出産で平均4~5匹の子供を産みます。
環境省のイノシシに関する資料によると出生時の体重は500g程となるようです。
イノシシは生後1~2週間で母親と一緒に行動するようになります。
この頃は人が片手で持つ事ができるくらいの大きで20㎝前後だと思われます。
また生後4ヶ月頃までは授乳期ですが、だんだん草木や昆虫も食べるようになりどんどん成長していきます。
イノシシの赤ちゃんの特徴
イノシシの赤ちゃんは何と言っても背中の縞模様が特徴です。
そして母親と一緒に群れを成して生活します。
生後1~2週間頃から母親の後をついてちょこちょこと巣の外を歩くようになります。
外に出れば当然危険も多くなります。
まだ小さなイノシシの赤ちゃんにはキツネやフクロウ、カラスなどの天敵がたくさんいるのです。
イノシシの赤ちゃんは背中に縞模様があるため体を丸めると縞瓜のように見えます。
このように縞模様は保護色のような役割を持っていると考えられます。
生後4ヶ月頃、授乳期間が終わり体も徐々に大きくなると天敵に狙われることも少なくなってきます。
背中の縞模様も役割を終えてだんだん消えていきます。
イノシシも子供の頃は天敵に狙われたり、まだ警戒心が大人ほど強くないために人間が仕掛けた罠にかかってしまったりします。
イノシシの赤ちゃんが1歳まで生きる確率は50%といわれています。
まとめ
イノシシは警戒心が強く、人の気配を感じると自ら離れていってしまうため、野生イノシシの観察は大変難しいと言われています。
イノシシの研究例は少なく、赤ちゃんについての資料も多くありません。
大人になれば日本には天敵などいないといわれるほど大きくて強いイノシシですが、赤ちゃんの時はとても小さくてかわいいのです。
背中の縞模様が特徴的でウリボウなどと呼ばれます。
小さいうちは群れで生活するため、母親の後を数匹のウリボウがついて歩く様子はとてもほほえましく見えます。
しかし小さいうちは天敵に狙われ易いものです。
人間の罠に掛かることもありその生存率は残念ながら高くはないのです。