イノシシの子供は背中の縞模様が特徴的で、その姿が小さな縞瓜に似ていることからウリボウなどと呼ばれ親しまれています。
ちょこちょこと母親の後をついて歩いていたウリボウも、成獣となると随分様子が変わります。
成獣のイノシシになると体重は50㎏を超え、日本では天敵などいないと言われています。
鋭い牙のある大きな体で突進して来られたら人間に勝ち目はないでしょう。
小さくてかわいいイノシシの幼獣と強靭な体の成獣ではどれほどの違いがあるのでしょうか。
イノシシの成獣と幼獣の体重
イノシシは栄養状態により成長や体重にばらつきがあるようです。
イノシシの年齢と体重に関する研究例は少なく成獣と幼獣の区分も明確な基準がありません。
イノシシは1年半で成熟期となり5~6年で完全に成獣になると言われています。
雄の成獣の体重は50㎏~180㎏で雌は少し小さめです。
イノシシの幼獣に関しては少ない資料から推測すると、出生時の体重は500g程と思われます。
生まれてから1~2週間で母親と共に行動するようになり、ウリボウと呼ばれるのは生後4ヶ月頃までです。
その後は背中の縞模様も無くなりどんどん大きくなります。
成熟期に達する1歳半までを幼獣と考えると、このころにはかなり大きく成長していますが20~45㎏とばらつきがあるようです。
イノシシの成獣と幼獣の違い
成獣と幼獣で明らかに違うのは授乳期に見られる背中の縞模様です。
ウリボウと呼ばれる時期と成獣では体の大きさは全く違います。
ウリボウはだいたい40~50㎝ですが成獣になると100㎝を超えます。
また幼獣は母親と一緒に群れで行動しますが、雄は成熟期に達した1歳半くらいで群れを離れ成獣になると単独で行動することが多いようです。
そして、1歳半未満の幼獣はキツネ、フクロウ、カラスなど天敵が多いのですが、成獣になってしまえば日本では天敵はいません。
イノシシの成獣は警戒心が強く人間が仕掛けた罠を見事に避けることもありますが、小さな幼獣の頃は警戒心が弱く罠にかかってしまうイノシシの子供は多いです。
まとめ
成獣のイノシシは体が大きく日本では天敵がいないといわれるほどです。
しかし、そんなイノシシでも子供のころはとても小さくて、キツネやカラスなどに狙われてしまいます。
その後は栄養状態が良ければ、どんどん成長し体が大きくなるにつれ天敵もいなくなります。
イノシシにとっての敵は人間だけかもしれません。
イノシシに関する研究例は、あまり多くありませんが生まれてから1~2年の間にぐんぐん成長しているようです。
植物質を中心に何でも食べる雑食ですから、たくさん食べて大きくなるのでしょう。
出生時は1㎏に満たないと思われますが、地域や栄養状態によるばらつきはあるものの、およそ2年後にはおよそ40~50㎏の立派なたくましい姿になっているのです。