イノシシは畑を荒らし、農産物などに大きな被害をもたらします。
そんなイノシシ被害の対策の1つとして使われるのがくくり罠です。
これは小型の罠で持ち運び易く設置も簡単です。
市販されている物もありますが自分で作ることも可能です。
材料はホームセンターなどで揃えることが出来ます。
手軽に作って仕掛けることが出来るイメージですが、くくり罠でイノシシを捕獲するためには狩猟免許(わな猟免許)と捕獲の許可が必要です。
くくり罠を手作りする際も鳥獣保護法による制限の範囲内で作らなければなりません。
イノシシ用くくり罠・作り方の注意点!
鳥獣保護法による制限の中でも、くくり罠を作る時に守らなければならない注意点は主に次の4つです。
- 輪の直径は12㎝未満
- 締め付け防止金具をつける
- よりもどしを装着する(ワイヤーのねじれ防止)
- ワイヤーの直径は4㎜以上
これらの条件を満たす材料はホームセンターなどで手に入ります。
そして同時に使用できる罠は30基までと決められています。
また、イノシシは嗅覚に優れ賢い動物です。
罠を手作りした場合、人間やオイルなどの匂いを消すための時間が必要です。
捕獲許可が出るまで時間がかかる場合もあります。
罠を仕掛ける日まで計画的に余裕を持って準備しましょう。
そして、くくり罠を手作りする際は強度も大切です。
罠にかかるとイノシシが大暴れするので頑丈につくらないと危険だからです。
安全装置がついていないくくり罠は、誤作動により怪我をする事があります。
取り扱いには十分に注意してください。
イノシシの捕獲率を上げるくくり罠の作り方と設置方法
くくり罠の作り方や材料は、ネットや書籍で様々な情報を得られます。
違法にならないように確認しながら、参考にされることをおすすめします。
材料のワイヤーやバネの種類も多く選び方次第で求める強度に近づけることが出来ます。
そして、罠を作り終えてもまだ完成したとは言えません。
罠から人間や人工的な匂いを消すことで捕獲率UPを狙います。
匂い消しにも様々な方法があるようで、わざと雨ざらしにたり湯につけたりするなどして匂いを消します。
その後は素手で触らないように厚手の皮手袋などを着用するとよいです。
警戒心が強く嗅覚に優れた賢いイノシシが相手です。
やり過ぎくらい細心の注意を払って罠に気付かれないようにしたいものです。
くくり罠を設置する場所選びも重要です。
けもの道、足跡、糞、こすり跡などを探して設置場所を決めたら、現場の状況からイノシシが足をつきそうな位置を推定します。
できれば1~2mの範囲に何個か埋めておくとよいです。
罠を埋める時はしっかり固定するのもポイントです。
イノシシは少しでも足元がぐらつくと警戒して通りません。
最後は落ち葉などで罠を覆って罠を隠しますが、よりもどしは埋めてしまうと作動しにくくなるので埋めない方がよいです。
決まりとして、罠の見やすい所に標識を付けることになってます。
登録年度、登録番号、住所、氏名、連絡先、登録証記載の知事名を記載します。
まとめ
くくり罠は比較的費用が安く持ち運びや設置がし易いのですが、わな猟免許が必要です。
法による制限もあります。
正しい知識を持って行いましょう。
また安全装置が付いていないくくり罠は、誤作動による怪我に十分注意してください。
イノシシは警戒心が強く嗅覚に優れ賢い動物です。
こちらが入念に準備をし、細心の注意を払ってくくり罠を設置したつもりでも、何かを察すると見事に罠を避けて通ることもあります。
知恵比べ根気比べでイノシシの捕獲を成功させましょう。