罠や銃でイノシシを捕獲したら、その後どうするのか。
これはとても大切な問題です。
当然その場に放置する事は鳥獣保護管理法違反(一部例外を除く)となります。
捕獲後は各自治体の指導に従うか持ち帰って食用にします。
自分で持ち帰ったら、捕獲した命を無駄にしないためにも美味しくいただきたいものです。
野生動物は「と蓄場法」の対象にならないため捕獲したイノシシはほとんどの場合、猟師自ら食肉用に解体するようです。
大きなイノシシを人が食べられる大きさに解体するにはどんな道具を使いどのような手順で行うのでしょうか。
猪の解体方法と注意点
捕獲したイノシシを個人で消費する場合の解体方法については、猟師それぞれのやり方があるようです。
「と蓄場法」の対象外であるため法律による管理はなされません。
解体場所も自宅の納屋や作業場など様々ですし、病気等の検査も義務付けられていません。
解体後すぐに調理したり保存したりする事ができます。
解体時はイノシシを吊るして作業することが多いようです。
食肉とするためには、剝皮、内蔵摘出、分割、脱骨の後、肉のブロックにしていきます。
その後は調理、保存しやすい大きさに切り分けていきます。
骨なども食材としてはよいダシがとれるので保存しておくとよいです。
出来る限り無駄のないように料理に使用したいものです。
個人で解体するさいは衛生面に十分な配慮が必要です。
解体作業は食品加工用のゴム手袋などをはめて行い、作業ごとに手袋を取り替えます。
ナイフや包丁も剝皮用と精肉用で使い分ける事をおすすめします。
野生動物は臓器や筋肉、皮膚、体毛などに細菌などの病原体を持っている可能性がとても高いのですが検査の義務はありません。
解体の際は食用として問題がないかどうか各自でイノシシの状態を確認する必要があります。
また作業場や道具を衛生的に保つよう十分注意しましょう。
イノシシの解体に必要な道具
捕獲したイノシシを個人で解体する際は、法律等がないため道具もそれぞれ使い易い物を使用しているようです。
剝皮専用のナイフは市販されています。
場所や道具、吊るす物などは捕獲するイノシシの大きさに合わせて準備します。
床にはシートなどを敷いておくとよいです。
手や道具、内臓などを洗うための水場が必要です。
ナイフは少なくとも剝皮用と精肉用の2本用意することをおすすめします。
使用前は熱湯や塩素で消毒しておきましょう。
他に必要な物は肉を切り分ける時に使用するまな板と包丁、保存用のラップや容器などです。
キッチンペーパーや食品加工用手袋は多めに用意しておくと便利です。
まとめ
イノシシは、捕獲した猟師が持ち帰って解体してよいことになっています。
「と蓄場法」の対象ではないので病気等の検査を受ける義務はありません。
解体時の衛生対策や使用する道具についても法律の基準などはありません。
ですが、野生動物には人にも動物にも感染するウイルスや寄生虫がいる可能性があります。
解体場所、道具、加工した肉などの衛生管理には十分に気を付けましょう。
そして、イノシシは大きいので数人で協力して解体することをおすすめします。
また、イノシシの肉を食べる時は必ずしっかり加熱してください。
生食は、食中毒などを引き起こす可能性が高く大変危険です。