映画「ファインディング ニモ」に登場する、カクレクマノミと仲良く暮らすイソギンチャク。
海の中でゆらゆらと揺れる優雅な姿と、カクレクマノミとの共生を、ぜひ水槽の中で楽しんでみたいと思いますが、実際に飼育する際に知っておくべき問題点として、体調の悪いイソギンチャクは、同じ水槽内の他の生き物に悪影響を及ぼすという事です。
口から茶色のものを出しているイソギンチャクは、ほぼ手遅れの状態なので、日々水槽内のイソギンチャクの体調を観察する事が必要です。
イソギンチャクの飼育で注意したいイソギンチャクの体調は?
イソギンチャクは、比較的デリケートな生き物で、飼育環境の変化や、水質の悪化により、すぐに体調が悪くなってしまう事がよくあります。
初期の段階であれば回復し元気になる事もあるようですが、悪化してしまったイソギンチャクは、助からず亡くなってしまう事が多いようです。
亡くなってしまったイソギンチャクは、体が溶け出し有害な物質を大量に水槽内にばら撒いてしまいます。
そうなると、水槽内は白濁し、同じ水槽内の生き物にも悪影響を与え、亡くなってしまう原因になります。
そうなる前に、体調が悪いイソギンチャクを水槽から出す必要があります。
体調が悪くなっているイソギンチャクを見極めるためのサインとして、口が開きっぱなしになっている、触手が縮んで戻らない等がありますが、特に危険な状態なのは、口から茶色のものを出しているイソギンチャクです。
口から茶色のものを出すのはなぜ?
イソギンチャクの体内には、光合成を行う褐虫藻が住んでいます。
イソギンチャクは、褐虫藻が光合成を行って得た栄養をエネルギーにしていますが、光が強すぎると、褐虫藻が増えすぎてしまい、逆に体調を悪くしてしまう原因となり、褐虫藻を吐き出してしまうのです。
健康なイソギンチャクでも、消化しきれなかったものを吐き出す事がありますが、口が閉じず大量に茶色のものを出しているイソギンチャクは、放置すると亡くなってしまい、水槽内に溶け出し、他の生き物に与える影響も大きいので、水槽から取り出す必要があります。
まとめ
イソギンチャクを飼育する際に、イソギンチャクの体調に注意して観察する事はとても大事な事です。
体調を悪くしたイソギンチャクを放置すれば、水槽の中の他の生物の生死にも悪影響を及ぼしてしまう事になります。
初期の段階では、助かるケースもあるようなので、もしもイソギンチャクの体調が悪くなったら、水を入れ換え、光の量も調節してみるのもいいかもしれません。