ゾウの体重はアジアゾウでも3~5トン、アフリカゾウになると4~7トンもあります。
この巨大な体を維持するため、足には大きな負担がかかります。
では足先にある爪(蹄)は、ゾウにとってどのような役割を果たしているのでしょうか。
またゾウの足の爪の数はいくつで、どのような特徴があるのでしょうか。
ゾウの足の爪の数は一体いくつ?足の爪にはどんな特徴があるの?
ゾウの足先には爪(蹄)がありますが、数が異なります。
前足には5つの爪が、後足には4つの爪がそれぞれあります。
爪はゾウにとって非常に重要なものです。
ゾウは足の怪我が原因で起き上がることができなくなり、命を落とす危険もあるからです。
どの足先も指が大きく広がっていて、踵の骨は実は地面に着いていません。
ちょうどつま先だけで立っている状態なのです。
もし巨大な体を支える4本の足で立てなくなってしまったら、自分の体重によって内臓を圧迫してしまう事態になりかねません。
またゾウは、3本の足でも立ち上がることができません。
足が1本でも悪くなると、それだけで生命にかかわる危険な状態になってしまうのです。
そのため、足のお手入れはとても重要です。
動物園では、飼育係の合図に合わせてゾウが足を上げるパフォーマンスを、見せてくれることがあります。
実はこれは芸を教えているのではなく、ゾウの健康を考慮して足を上げる練習をさせているのです。
動物園のゾウは、野生のゾウと比べて運動量が少ないため、足の裏や爪の摩耗度が小さいです。
ですが人間と同じように、ゾウの足の裏と爪は絶え間なく伸びてくるため、時々飼育員が切ってあげています。
またサーカス団で飼われているゾウは、おがくずの上や舞台の上を歩くので、動物園のゾウよりも更に足の裏や爪が摩耗しません。
そのためより集中的なケアが必要となります。
まとめ
ゾウは大切なつま先の骨を守るために、大きな爪を持っています。
ですが、ゾウは非常に用心深い動物です。
足の訓練や治療のためとはいえ、すぐに人や飼育員になついて足のケアを、自由にさせてくれるわけではありません。
少しずつ人間に慣れさせ、コミュニケーションを取っていくことで、ゾウのケアがより良くできようになるのです。