みなさんは「獅子」って知っていますか?
獅子は、ライオンの別の名前なのです。
「獅子舞」が有名ですよね。
獅子舞が伝わったのは、まずインドから中国。
そして中国から日本であると言われています。
日本の獅子舞の始まりは16世紀の初め。
室町時代に始まりました。
伊勢の国、今でいうところの三重県なのですが、そこで飢餓、疫病を追い払う事を目的としてお正月に獅子舞を行ったのです。
しかし、室町時代といえば江戸時代よりもなじみが薄いのではないでしょうか。
そんな時代ではあるのですが、1420年~21年にかけ、大飢餓があったのです。
それでは、獅子の子落としという言葉はみなさん知っているでしょうか。
ライオンは子を崖から落とすのか?
「獅子の子落とし」これはことわざです。
もちろん獅子=ライオンですね。
類語に「可愛い子には旅をさせよ」などがあります。
意味は「自分のカワイイ子供に厳しい道を歩ませる事で器量を試す」事だと言われています。
一人前になるための手段といった感じですね。
可愛い我が子を、可愛い可愛いだけで育てていてはいけない。
世の中には苦しい事、大変だと感じる事、たくさんあります。
それらの経験を積んでいく方が将来その子の役に立つという訳です。
使い方としては、海外留学をしたいと言い出した我が子に「心配」はするものの、獅子の子落としとも言うし、良い経験になるだろうと海外留学をさせてみる、というような感じです。
反対に、獅子の子落としとはよく言うが、それを見ている親としては心が辛くなってくるというものもあります。
これは子供がいなくても、なんとなく気持ちが分かりますよね。
ちなみに、よく間違えられる使い方に「親が獅子の子落としで我が子をいじめているよ」というもの。
そもそも獅子の子落としは、いじめではないのです。
どちらかといえば愛情ですね。
では、ライオンは子を崖から落とす事はあるのでしょうか。
それこそ、本当の意味での獅子の子落としという感じがします。
正解は、ライオンは実際にそんな事はしません。
母ライオンに愛情はありますが、愛情ゆえに崖から落とすという行為はしません。
ですから獅子=ライオンを元にしている、実際には存在していない生き物という事になります。
獅子はライオンの別の名前と言いましたが、現実にはライオンではないとも言えるのです。
まとめ
ライオンは我が子を崖から落とす。
そのイメージがとても強かった幼少時代。
実際にライオンは崖から子供を落とすのか?
つい最近まで曖昧でした。
ところが実際は、崖から落ちたライオンの子供はお母さんだけではなく、雌ライオン数匹で救助に向かう場合すらあるようです。
ライオンの親は、ライオンの子供を必死に守るのです。
素晴らしい親子愛ですよね。
人間の場合は愛情のかけかたが野生とは違うので、複雑にはなりますが、もちろん怪我をさせたりはしませんからね。
「落とす」というのは例え話という事になりますね。