ワニは、種類にもよりますが肉食の生き物で、大抵のワニは魚や爬虫類または貝類、時には鳥や哺乳類と小さな動物も大きな動物も食べてしまいます。

大きく口をあけて、鋭く並んだ歯で噛みついて獲物を捕らえます。

その後、獲物をくわえた状態のまま回転をして、獲物を混乱へと導きとどめをさします。

他の動物にはなかなかみられない行動です。

この回転こそがワニの大きな特徴で、一般にデスロールと呼ばれています。

では、一体ワニは何故獲物をくわえて回転するのでしょうか。

なにか理由があるに違いがありません。

ワニ 獲物 回転

ワニが獲物をくわえたまま回転する理由は?

ワニの歯は、鋭くて沢山あります。

人間の場合は、大人の歯が欠けたり抜けたりしようものなら、自分の歯はもう二度と取り返しがつきません。

しかしワニの歯は、欠けても抜けても駄目になった歯の下にはもう新しい歯が準備されていて、次から次へとまっさらな歯が生えてきます。

うらやましくも思いますが、逆にとても危険な気がします。

ワニが、そんな歯で噛みつく勢いは最大です。

反対に、口を開くときの力は弱いようです。

そして、ワニには持久力がありません。

また、泳ぐスピードはなかなかのものですが、陸に上がれば大半の動物に速さは敵いません。

そのうえ、ワニにはもう一つ残念な特徴があり、すばらしい歯があるにも関わらず、その歯で噛み砕くことができません。

噛まずにそのまま飲み込んでしまうのです。

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しかし、歯では噛み砕けないのですが、その作業をなんと胃で行うことが出来ます。

ワニの胃は強く、胃の中で飲み込んだものを砕きます。

そのまま飲み込んで大丈夫なように、胃酸も強いようになっています。

しかし、いくら消化のよい強い胃をもっていても、何度も噛むことが出来ず、さらに持久力がないとすれば、どんなに大きな力で一度噛んだとしても、獲物を確実に仕留めることができません。

強く一度噛みついても、一度限りでは逃げられてしまいます。

そこで、賢いワニが思いついた技、それが回転する行動です。

噛みついたまま回転することで、獲物を動揺へ導き捕らえるわけです。

そして一度お腹が完全にみたされれば、当分は何も食べなくても過ごすことができます。

まとめ

ワニは噛む力はありますが、持続性がなく、何度も噛むことも困難な体のつくりがあります。

そのマイナス要素を補うために、噛みついた獲物を自らが回転することによって、標的を混乱させて捕獲する手段を使います。

この回転する行動は、ワニが自分の能力を自覚したうえで生き延びるために、自分が勝ち残ることを考えた知恵の賜物ではないかと、考えさせられます。

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