ヤギとはウシ目(偶蹄目) ウシ亜目(反芻亜目) ウシ科ヤギ属という動物です。

ヒツジとは少し異なる種類とも言われています。

昔から家畜として飼われていたヤギだが、日本で飼うようになったのは、江戸時代の末頃だと分かっています。

牛よりも小さく、体の大きさは種類によって違いますが、だいたい80センチくらいが多いです。

ひげや肉髯(にくぜん)が顔に生えているのが特徴です。

角が生えているヤギもいれば、生えないヤギもいる。

歯にも特徴があって、短い草を食べるため、前歯は下あごにしか生えないことがわかっています。

子ヤギを生んでから40日位の間、一日約2ℓから3.5ℓくらいの乳をだします。

ヤギ チーズ 作り方

ヤギのチーズ作り方の手順

① 搾乳

まず、搾乳室にヤギを集める。

ある牧場では、一日一回、朝9時から10時半の間に搾乳します。

衛生面への配慮から搾乳機を使うようにしています。

一列に並んだヤギに搾乳機をつけます。

しぼったミルクは直接パイプを通って、ミルクが入ったタンクに運ばれます。

この時、パイプの途中で紙のフィルターを通って、ミルクは1回濾過します。

② 殺菌

湯煎をしてミルクを殺菌します。

タンクの中で、63度で30分間低温殺菌します。

タンクの中では殺菌のムラガ出来ないように、機械でかきまわしながら殺菌していきます。

ミルクに負担がかからないようにするためには、温度の変化の時間は短い方がいいと言われています。

ミルクの温度が変化しないように、注意しましょう。

③ 乳酸菌を入れる

殺菌されたミルクに、乳酸菌というチーズを作るときに欠かせない、素材を使います。

チーズは発酵という大事な加工が必要であるため、乳酸菌を入れるのです。

粉状の乳酸菌もあるようです。

その場合、乳酸菌の量は10ℓのミルクにたいし、0.1gくらい入れます。

この時ちゃんと計ることが大切です。

乳酸菌というのは、生きている菌なのです。

普段は冷凍されていて凍った状態だから、ぬるめのミルクに入れて、復活させます。

乳酸菌を入れて、半日置いて寝かせます。

ミルクも乳酸菌生きていて、チーズが上手に出来るためには、外の気温、ミルクの温度のバランスが大事です。

気温によってはミルクの温度を変えるなど、注意がいります。

④ レンネットを入れる

半日たったミルクに、凝乳酵素(ぎょうにゅうこうそ)・レンネットという材料を加えます。

レンネットとは、子牛や子ヤギの第4胃という内臓に含まれているキモシンという物質です。

酵素とは、生き物が作りだしているタンパク質で、生き物の中の化学反応にかかわる材料です。

チーズは、中で乳酸菌が生きて少しずつ変化していく食べ物だから、酵素が必要なのです。

これを加えることで、ヤギの乳は「カード」という凝乳状態になるのです。

ヤギの乳は、ゆるくかたまって、杏仁豆腐みたいな状態になります。

レンネットを加えて、そのまま一日おいておきます。

一定の温度を保つように、注意しましょう。

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⑤ 型に入れる

翌日、レンネットを加えたミルクは「カード」と、「ホエー」とよばれる上澄みの水分に分かれています。

この凝固(かたまり)の状態がチーズの出来を左右します。

チーズを形成する型に入れていきます。

容器の中の上澄み液「ホエー」を取って、ルーシェというタマじゃくしですくって入れていきます。

型には穴があいていて、材料から出る余分な水分「ホエー」をだします。

カードをくずさないように、しかも手早く容器に入れるのが大変だと言われています。

⑥ 塩を加える

しばらくおいて水分を出してから、塩を加えます。

まんべんなく塩をふります。

塩の量はチーズ1個あたり、1%くらいで、あらかじめ計って、ムラがないようにふります。

⑦ 熟成

乾燥室で数日間乾燥させ、熟成という工程をおこないます。

熟成は温度や湿度の管理がむずかしく、これで、良いチーズが出来るかどうかが左右されます。

湿度が高くなると、ベタベタのチーズになって、低いとカチカチのチーズになります。

毎日反転させ、バランスを調整します。

熟成の途中で、風味を付けたり、加工をする場合もあると言われています。

1週間ほどで出荷しますが、その後も熟成は続き、味が徐々に変わってきます。

チーズは生きている食品、作られる場所によって様々な種類のチーズが出来るのはその為です。

美味しく作るには、その動物の食事ももちろんですが、そのミルクの状態と、周囲の温度・湿度などの環境のバランスがとても重要なのです。

まとめ

チーズを作るにはいろいろな工程があります。

ヤギのチーズを食べる際は、作るところから出来上がるまでの長い道のりがあることをおもいながら食べましょう。

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