2018年2月23日、世界中の野生種の馬はすでに絶滅していたと、研究報告が発表されました。
これまでに幾度と野生種を残す研究を重ねてきましたが、間に合いませんでした。
現在、半野生状態で生き延びている馬は、かつては家畜として育てていたものが逃げ出し、繁殖していったようです。
野生の馬は本当に絶滅してしまったの?
ユーラシア大陸で生息している「モウコノウマ(発見者の名前からプルツエワルスキーとも言う)」が、野生種の馬ではないかと言われてきました。
しかし、最近の研究で、5500年前にカザフスタンで飼われていた家畜馬の子孫であることが分かりました。
この事実に、研究者たちはかなりのショックを受けています。
「モウコノウマ」はかつてアジア大陸やモンゴル周辺で生息していたため、「蒙古野馬」とも言われます。
モンゴルの現地では、「タヒ(魂という意味)」と言われています。
たてがみは倒れず、まっすぐ立っているのが特徴です。
この、「モウコノウマ」の遺伝子を調査しました。
カザフスタン北部「ボタイ」と「クラスヌンヤール」での遺跡により、5000年以上前の最古の家畜馬の証拠を発見し、遺伝子情報を解明しました。
この遺伝子と、「モウコノウマ」の遺伝子と、すでに公開されている古代馬の遺伝子を照らし合わせた結果、「モウコノウマ」は、現存する最古の家畜馬であることが分かりました。
「モウコノウマ」も一時は絶滅に瀕しましたが、現在は数を増やしています。
野生の馬は何故絶滅してしまったのか?
はっきりしたことは分かっていませんが、馬の祖先は北アメリカ大陸だと言われています。
環境の変化による氷河期や、伝染病の感染により数千年前に絶滅したと言われています。
もう一つは、人間による乱獲です。
「モンゴロイド(アメリカの先住民)」による狩りの影響で、絶滅した可能性も高いです。
再び北アメリカ大陸に馬が現れたのは1500年代、スペイン人が持ち込んだものが、野生化しました。この馬を「マスタング(もしくはムスタング)」と言います。
まとめ
日本にはもちろん野生の馬はいませんが、宮崎県都井岬に生息する「御崎馬(みさきうま)」は半野生の状態で生息しており、日本在来の馬として、天然記念物に指定されています。
ポニーに分類され、競走馬などに比べると、少し小さめの体格をしています。
また、「モウコノウマ」も日本各地の動物園に生息しており、姿を見ることができます。