水族館で人気のペンギンは、陸に上がっている間は、人間と同じように2本の足で立ちます。
よちよち歩きのように歩くその愛らしい姿は、水中での機敏さとのギャップもあり、水族館の人気者です。
水族館で飼育されているペンギンの生息数が、日本が世界一となるほど、日本人はペンギンを愛しているようです。
その可愛らしいペンギンですが、あの有名は映画『ジョーズ』のモデルにもなった体長5m以上もあるホオジロザメや、海のギャングとも恐れられる最強のシャチと同じ特徴を持っています。
形も大きさも違う恐ろしい生物と、あの愛らしいペンギンといったいどこが同じだと言うのでしょう。
正解は、お腹が白く、背中が黒かグレーだという事です。
昔のアニメで、タキシードを着て、白いYシャツを身にまとうペンギン描かれていましたが、それは背中が黒で、腹は白色のイメージがあったからでしょう。
ホオジロザメやシャチと同じ特徴がなぜ、ペンギンにあるのでしょうか。
ご説明いたします。
ペンギンのお腹が白い理由とは?
ペンギンは飛ぶ事は出来ませんが、海鳥の仲間です。
海に住んで魚をとって生活する海鳥も同じようにお腹が白で、背中が黒っぽい色をしています。
それは、簡単に言えば保護色と言えます。
カメレオンやカエルのように、その場所に溶け込むように変化する保護色とは違いますが、海の中にいて相手にどう見えるかという点で、このツートンカラーに進化をとげてきたと言えます。
ホオジロザメもシャチも同じように、外敵から身を守る事と、餌となる魚から見つかりにくいという2点がポイントとなります。
まず何故お腹が白いかというと、あの白さは下から見上げた場合、空の白さ、海上の光にまぎれ見にくいという利点があります。
餌となる魚から見つかりにくいとう事で、この白さが必要だったのです。
一方、背中の黒は、上から見た時に深海の色にまじり、外敵から発見されにくいという利点があります。
白と黒のツートンカラーにはこのような意味があったのです。
もう一つ最近の研究で解った事もあります。
魚はなぜかこの白と黒のツートンカラーを見ると、パニックになる事が解りました。
魚群をパニックに陥らせて、性格な判断を鈍らせる効果を発揮する不思議なツートンカラーなのです。
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まとめ
歩き始めたばかりの赤ん坊のように歩くペンギンは、水中では空を飛ぶように泳ぎます。
まさに海鳥です。
この海の中を泳ぐ俊敏さは、ホオジロザメやシャチと同じように、餌を狙うハンターの姿に他なりません。
下からみると獲物に発見されにくい白、上から見ると外敵から身を隠す黒、そして、その色で相手をパニックに落としいれる。
海に生きて魚を取るハンター達の戦闘服は、タキシードなのかもしれません。