可愛い顔をしているのに、割と大きな魚もごくりと一飲みしてしまうペンギンですが、そのくちばしの中ってどうなっているのでしょう?
流しそうめんの流す筒のように、つるんとして流し込むようになっているんでしょうか?
実はくちばしの中は、とてもこわーい構造をしているのです。
そんなペンギンのくちばしの中について紹介します。
ペンギンのくちばしの中はトゲトゲ?!
普通ならなかなか見ることが出来ないけれど、実は怖いと言われるペンギンのくちばしの内部ですが、何故怖いかというと、実は上顎側の壁面、頬の内側と舌の上には、針のような突起が無数に生えているからです。
パッと見剱山のようなピンク色をした(種類によってはオレンジなど)細かい突起が、ずらーっと並んでいるのです。
ペンギンはかわいいですが、パカッとくちばしを開いてみたらこれが覗いている、というのはなかなかにショッキングな絵面です。
この突起は皮膚のヒダで、喉の奥に向かって生えています。
ちょっと見ただけですごく痛そうな印象を受けます。
ですが、これはペンギンが生きていく中では欠かせない器官なのです。
ペンギンは生魚やタコなどを丸呑みにしますが、実はこの一方的に並んだトゲトゲはその際に、飲み込んだ魚が逃げ出さないようにする「弁」のような役割を持ち、また、ウロコなどが引っかかって逃がさないようにする役割もあります。
これが無ければ、ヌルヌルとした魚は口からすぐ出てしまうため、餌をとることが難しくなってしまうのです。
ペンギンは頭から魚を飲み込みますが、これは喉に詰めてしまわないようにだけでなく、このくちばしの中のトラップに魚をかけるのにも適しているというわけです。
また、最速で魚にトドメを指す役割もあるんだそうです。
確かに、これだけのトゲに刺されてしまえばひとたまりもなさそうです。
また、くちばしはカミソリのように鋭く、もし噛み付かれたのならザックリと切られてしまいます。
かわいい顔をしたペンギンも、その立派なくちばしは武器にもなるというわけなのです。
まとめ
ペンギンの、そのかわいい見た目とのギャップはもちろんですが、あんなに鋭利に見えるものが体の内部に生えているというだけでも驚きを隠せません。
なかなかのグロテスクなので、気になったとしてもそういうものに耐性がない方は、調べない方が良いかと思います。