夏になると暑さをしのぐために昔からホラー番組が増える傾向があるように思います。
ホラーと聞いて何を思い浮かべますか?
お化け、骸骨、心霊、ゾンビ。
ゾンビ映画は数多くあり、皆さんも一度は見たことがあるかと思います。
そんなゾンビのような症状がでる、鹿の病気があります。
鹿の病気の一つのゾンビ鹿病って何?
世界中の森林などを住処にする鹿。
日本でも色々なところでたくさん見ることができます。
主に動物園や観光などで行く奈良の鹿公園などが多いですが、山に入ると野生の鹿が生息していることが多いです。
昔の日本人にも、衣食住として欠かせない動物です。
その鹿ですが、今、北アメリカに生息している鹿が神経を侵す謎の病気によって命を落としているようです。
正式名称は慢性消耗病(CWD)、またの名をゾンビ鹿病といいます。
この病気の原因は狂牛病や、クロイツフェルト・ヤコブ病と同じく<プリオン>という感染性因子によって感染します。
プリオン病は脳などの神経細胞に影響を及ぼします。
プリオンは異常なたんぱく質で、ウイルスやバクテリアのように拡散して増殖します。
主に北米地域で鹿やトナカイ、ヘラジカなどに感染します。
このプリオンは組織内に入るとほかのたんぱく質をプリオンと変化させてしまい、拡散されます。
症状としては、脳みそがスポンジ状になり、体重が減りやせ細ります。
二年ほどすると、ずっと同じところをうろうろしたり、よだれなどを垂れ流し、耳や、頭が垂れさがってきます。
最終的には亡くなってしまいます。
初めに報告があったのは1967年ごろで、現在も感染は拡大していますが、日本での報告はされていません。
感染経路としては動物同士の接触感染やプリオンに感染した鹿の亡くなった体にも残っており、そのまま土壌に感染力を有することもあります。
そこにある汚染された土壌を口にすると感染する可能性もあります。
このプリオンですが、ほかの菌やウイルスと違い消毒や煮沸では除去できなく、確実に処分する場合は焼却処分することが必要です。
また、異種感染としてはゾンビ鹿病の感染を確認された鹿肉をマカクザルに与えるとこの猿もゾンビ鹿病に感染をした報告があります。
まとめ
比較的新しく発見された、ゾンビ鹿病ですが、アメリカ、カナダのほうでは感染の報告が増えているようです。
今は、人間への感染の報告はありませんが、恐ろしい病気には間違いありません。
早く、病気の解明や、治療方法が見つかるといいですよね。