動物の乳と言うと「牛乳」を思い浮かべますよね。
でも、世界的には牛乳より、ヤギやヒツジの乳のほうが多く消費されているという事を知っていますか?
ヤギの生乳の生産は日本では少ないですが、岩手や長野、茨城、宮崎では生産が盛んに行われています。
では、ヤギの乳はどんな味でどのような成分が含まれているのでしょうか?
ヤギ乳の味、どうして癖があるの?
ヤギの乳に含まれるタンパク質は、周囲の臭いを吸収してしまう性質があります。
そのせいで、ヤギの体臭やヤギ小屋の臭いを吸い込むと、ヤギの乳は独特の臭いが付いてしまうわけですね。
「青臭くて癖がある」と感じる人もいますが、実は青い草を食べると青臭く、牛が食べるような藁や牧草だとマイルドで飲みやすくなるらしいです。
搾りたての山羊の乳は、ほんのり甘くて美味しいとのこと。
母乳の成分や味に似ていて、戦後間もない頃は栄養不足から母乳の出る量が少ないお母さんの赤ちゃんに、ヤギの乳を与えていたようです。
ヤギの乳に成分にはこんな作用があります!
ヤギの乳の中に含まれるタンパク質は、牛乳に含まれるタンパク質よりアレルギーを起こしにくいと言われています。
乳に含まれるタンパク質でアレルギーが起こる原因は、「アルファS1-カゼイン」と呼ばれる物質が消化されにくいからなのですが、牛の乳には多く含まれるのに対してヤギの乳には少ないのです。
それから、山羊の乳の脂質は脂肪の球が小さく消化されやすいようですね。
脂質は中鎖脂肪酸が多く代謝しやすいのが特徴で、一般によく知られているのはココナッツオイルです。
山羊の乳は牛の乳に比べて栄養価がとても高いようですね。
特にタウリン(肝臓の機能を高めるアミノ酸)、亜鉛、ビタミンA、オリゴ糖が豊富に含まれています。
タウリンは悪玉コレステロールを退治し、血液を綺麗にしてくれる効果があり、血液循環が良くなるのです。
またインシュリンの分泌を促す作用があり、糖尿病予防にも効果的ですね。
オリゴ糖は、牛乳で乳糖不耐性を起こして下痢をしやすい人もヤギの乳だと大丈夫な場合があるとか。
先程山羊の乳を赤ちゃんに飲ませていた話をしましたが、山羊の乳には造血作用に関係のある「葉酸」が少ないので、母乳代わりにヤギの乳だけを与えていると貧血を起こしてしまうこともあり注意が必要です。
まとめ
簡単に言うと「ヤギの乳は青臭い癖のある臭いだけど、甘みもあり、体に良い成分が多く入っている」ということですね。
チーズやヨーグルトといった加工品は、ヤギの乳の癖が個性として出ているので、好き嫌いがはっきり分かれますがチャレンジしてみるのも良いかもしれませんね!