日本では、頭もよく穏やかな性格なので基本的に、自ら人間に危害を加えることはないゾウなのですが、アフリカや世界中では、主に野生のゾウが人を襲ってしまうという事件が起こっています。
ゾウがおとなしいというのは日本だけの認識で、実は現地の人の認識だと非常に危険な野生動物、ということになります。
あの巨体もあり、怒ると非力な人間では手に負えません。
あの百獣の王であるライオンさえも、そんなゾウが怒ると手に負えないため、滅多に襲うこともないのだそうです。
では、「なぜ野生のゾウが暴れることがあるのか??」、「動物園にいるゾウは暴れないのか??」この点について紹介していきます。
ゾウが暴れる理由!情に深いゾウは怒らせると怖い!?
ゾウはとても賢く、記憶力が良いことでも知られ、また仲間思いという面も多く知られています。
そんなゾウの危険性のひとつに、ゾウは執念深く記憶力が良いため、自分や仲間に害をなした人間を覚えていて襲ってくる、という点があります。
実際に、インドではゾウに危害を加えた人が、逆に危害を加えられるというケースもありました。
怒るととても怖い動物なのです。
また、成獣のオスには「マスト」と呼ばれる乱暴になる時期があります。
これはいわゆる発情期に当たり、数週間から2、3か月ほど続きます。
マストになると、オスはこめかみから刺激臭のするタール状の分泌物を出し、イラ立ちで目がギラギラして近くのものを攻撃したりするので、慣れた飼育員でも危ないほど乱暴な状態になります。
実は少し前の動物園では、メスのゾウばかりだったのもこれが理由です。
そのおかげで日本では、そこまで暴れるゾウの危険性は広まっていないのかもしれません。
それほど、マスト期に入ったゾウは扱いが難しいのです。
それは動物園にいるゾウでも同じで、マスト期に入ったオスは危険なので展示は中止され、飼育員も同じ獣舎に入らず、体にも触れないという間接飼育という方法を取ります。
まとめ
ゾウが賢いとは知っていましたが、まさか危害を加えられたら復讐してくるとは思ってもいませんでした。
当然ですが、一つの命であり心を持った生き物なのだなと痛感しました。
また、近年まではメスしかいなかったというのも気付きませんでしたが、そこまでするほどオスの発情期は怖いものなのですね。
メスでも出産直後で、パニックになると暴れてしまうこともあるのだそうです。