肥料として撒いたうさぎの糞から、小さなきのこが生えてきたことはありませんか。
実は、うさぎなどの草食動物の糞は、菌類の繁殖に適しているのです。
また、うさぎは正常な時でも糞から酵母様真菌という菌が検出されます。
これは、うさぎの消化管にいつも酵母様真菌がいるためです。
検便をするとこの他にコクシジウム、ぎょう虫、ジアルジアという寄生虫がみられることもあります。
では、これらの菌や寄生虫は、いったいどんな物なのでしょうか。
うさぎの糞にはどんな菌がいるのか?
うさぎの糞にいる菌は、主に酵母様真菌と糞生菌でしょう。
酵母様真菌はうさぎの体内にいる菌で、特に害はありません。
糞生菌とは、動物の糞に生育する菌類のことです。
動物の糞はそれぞれ特徴があり、草食動物の糞は繊維質が多く臭みが少ないのが特徴です。
糖質などの栄養素を含み、窒素の含有量も多くて弱酸性です。
このことが菌の繁殖に適しているため、肥料として撒いたうさぎの糞から小さなきのこが、生えてくることがあるのです。
うさぎの糞にいる寄生虫は何?
うさぎの糞の中にいるのは、「うさぎぎょう虫」という寄生虫です。
5mm程度の白い虫で、肉眼で確認出来ます。
ぎょう虫は、多くのうさぎの盲腸や大腸に寄生していて、特に大きな害はありませんが、毛並みが悪くなることがあります。
もう1つは、コクシジウムという寄生虫です。
これにより起こる症状は、腸コクシジウム症と肝コクシジウム症の2つです。
腸コクシジウム症は、血便が出るなどの症状があり、子どものうさぎは重症化して衰弱することがあります。
大人のうさぎは、あまり重症化しません。
肝コクシジウム症の方は、病原性が高く亡くなることもあります。
うさぎの体調が悪い時は、ジアルジアという寄生虫がいることもあります。
寄生虫は、他のうさぎの糞に卵などがついており、それを食べて感染することがあります。
うさぎを数匹飼っている場合は、注意が必要です。
また餌の野菜に、ぎょう虫卵がついていて感染することもあります。
野菜は、よく洗ってから与えましょう。
寄生虫は、あまり害が無いものもありますが、見つけたら病院で治療してもらいましょう。
そして定期的に検便をしていると安心です。
まとめ
うさぎの糞には、菌や寄生虫がいることがあります。
これは、珍しい事では無いしあまり害もありません。
うさぎの体内には、ぎょう虫や酵母様真菌というものがいます。
これが糞に入っていても、害があるわけではありません。
ただ、子どものうさぎには害であったり、肝コクシジウム症のように重症化したりするものもあります。
寄生虫を見つけたら、病院で診てもらいましょう。
定期的に、検査を受けることも大切です。