寒い冬の時期、温泉に浸かっているお猿さんたちの光景、テレビなどで目にする事がありますよね?
私たち人間と同じように温かい温泉に入ってリラックスしている姿をみると、なんだか微笑ましくなることもあります。
では、猿はなぜ温泉に入るのでしょうか?
また、どんなきっかけで入るようになったのかも気になりますよね。
今回はそんなお猿さんの謎について調べていきたいと思います。
猿が温泉に入るのはなぜか
まず温泉に入る猿で有名なのは、長野県にある地獄谷野猿公苑という施設です。
ニホンザルの生態を近くで観察できる場所として、1964年の開苑から根強い人気があります。
ここは一年のうち3分の1もの間、深い雪に覆われていて、最低気温がマイナス10度を下回るというとても過酷な場所にあります。
そのため、この辺りに住む猿は、私たちと同じように身体を温めるために入浴するようです。
ここの猿も最初から温泉に入っていたわけではなく、餌付けされていた子ザルが最初に温泉に入ったことがきっかけで、徐々に群れ全体も入るようになったそうですよ。
でもそんな極寒の環境で温泉から上がったら湯冷めしないのか、とても気になりますよね。
実は猿は人間と違って湯冷めしにくいといわれます。
その理由は、顔やお尻以外の部分は油分の多い毛におおわれていること、汗腺が少なく汗をかきにくいことだそうです。
毛に油分が多いので水をはじいて濡れてもすぐに乾くようです。
若い猿ほど毛の密度は高いのですが、その一方で子供の猿や年老いた猿は油分が少なく湯冷めしやすいようですよ。
幼い子供やお年寄りの入浴に注意が必要なのは、お猿さんも私たちも共通しているということでしょうか。
また温泉に浸かっているのは大半がメスと子供たちで、オスの猿はあまり入らないのだそうです。
その理由としては、群れに危険が迫った時にすぐに対応できるようにするためと、お湯から上がって濡れた毛が身体にピタッとくっつくと、身体が小さく見えるのでその情けない姿を嫌うためだと推測されています。
まとめ
猿が温泉に入るのは、やはり体を温めるためだということが分かりました。
ちなみにここの地獄谷野猿公苑でも毎年その様子が見られるわけではなく、暖冬の年には見られないこともあるようです。
その他、動物園などでも人工的に猿の温泉を再現している施設もあるようなので、興味のある方は行ってみてはいかがでしょうか。