普段私たちが見ているこの世界の色は、動物の目で見たらどのように見えているのでしょうか。
そもそも、色を見分ける機能を持っているのでしょうか。
色の識別が出来るということは、物体の認識を可能にします。
これにより日常の危機から身を守ることが出来るため、生き延びるのに非常に重要な役割と言えるでしょう。
みなさんもご存知のように、猿は人間に近いとされています。
では、猿も私たちと同じように見えているのでしょうか?
猿の色の認識について、ご紹介したいと思います。
猿は色を識別できる?
私たち人間は3色型色覚を持つとされ、赤・青・緑の光の3原色からなる色の識別が可能です。
目の網膜の奥にある3種類の錐体細胞で光を認識し、その組み合わせで色の違いを見分けています。
人間に近い猿も、同じく3色型色覚を持っているため、私たちのように色の識別をすることが出来ています。
他の哺乳類が2色型色覚であることに比べて、人間と猿が3色型である理由として、相手の顔色の変化を知るために発達したのではないかと考えられています。
感情の動きや健康状態で、顔の色が赤くなったり青くなったりしますよね。
識別能力が発達すると共に、コミュニケーション能力も上がったと言われています。
顔における皮膚の露出面積が大きい種類ほど、3色型色覚の発達が見られており、これは識別をはっきり行うために、顔を覆っていた毛が退いたのかもしれません。
猿は人間と同じ3色型色覚を持っていますが、見え方は種類によって異なっています。
オスに色弱や色盲が多く、色があまり見えてない猿も存在するようです。
人間の場合も色覚異常が現れるのは男性が多いとされ、性染色体の異常により起こるものだそうです。
この点から見ても、猿と人間の目はかなり似ていると言えます。
まとめ
猿の目も人間同様に、3色型色覚を持っていることが分かりました。
その見え方は種類によって異なりますが、高度に色覚を発達させた哺乳類と言えるようです。
色の識別が可能になったことで、コミュニケーション能力の向上にも繋がったと考えられており、人間の進化において非常に重要な役割を持っていたと言えるでしょう。