世界には200種類以上の猿が生息していると言われていますが、日本にはニホンザルの1種類しかいません。
ヨーロッパやアメリカ・ロシアには、猿が生息していないのだそうです。
私たち日本人にとって猿は、結構身近な存在でしたが、猿が生息する国はそこまで多くないのかもしれません。
ではアジアで一番大きい国、中国にはどんな種類の猿が生息しているのでしょうか。
ご紹介したいと思います。
中国にいる猿の種類は?
中国には、シシバナザル・カイナンテナガザル・アカゲザル・ベニガオザルなど複数の猿が生息しています。
特に有名なのは「キンシコウ」です。
ゴールデンモンキーとも呼ばれ、その名の通り美しい金色の毛を持っています。
キンシコウは、高山地域で生活しており標高3,000mの高さでも確認されています。
気温が氷点下の地点でも平気なのは、全身を覆っている毛のおかげであるようです。
この毛皮を狙って、中国では乱獲が横行していた時期がありました。
さらに、森林伐採による生息地域の減少も加わったことで数が激減してしまい、今では絶滅危惧種となってしまったようです。
現在は国をあげてキンシコウを保護する動きが広まっており、絶滅させない努力がされています。
そして、チベットモンキーという興味深い習性を持つ猿も中国には存在しています。
このチベットモンキーは、オスも背中に子供を乗せて歩き回ったりするようで、猿界では非常に珍しいのだそうです。
メス任せにしないなんて、なんて優しい猿でしょう…と思いますが、かなり喧嘩っ早い性格でしょっちゅうオス同士で喧嘩をしています。
興味深い習性は、この喧嘩の後に見ることが出来る「ブリッジング」という行動です。
優勢なオスに対して、劣勢のオスが子猿を連れてきて、一緒にあやすように抱っこする動きをするのです。
二匹の間に橋が架かるように抱っこされる子猿の姿から、ブリッジングと呼ばれています。
この行動は仲直りの方法とされ、ブリッジングが上手くいけば友好関係になれるようです。
このように他の猿には見られない習性で、興味が惹かれる猿も中国には生息しています。
まとめ
中国の高山地域や山岳地域には、複数の種類の猿が生息しています。
乱獲や密猟によって数が減ってしまったキンシコウは、絶滅危惧種となってしまいました。
日本の動物園でも期間限定で展示されていたこともありますが、今は熊本市動植物園でしか見ることが出来ないようです。
また、チベットモンキーもズーラシアや日本モンキーセンターで見ることが出来ます。
貴重な姿なので、一度見に行ってみてはいかがでしょうか。