日本に生息する猿といえば、やはりニホンザルですよね。
野生ではもちろん、動物園やモンキーパークなどにもたくさん見られる種類のお猿さんです。
赤い顔と赤いお尻、短い尻尾が特徴的で、野生の猿が餌付けされている場所もありますね。
そんな案外身近に感じるお猿さんですが、日本国内に生息している野生の猿って、いったいどんな種類がいるのでしょうか?
また、その数も気になりますよね。
今回は日本の野生の猿についてご紹介していきたいと思います。
どの猿の種類が日本にいるの?
日本の猿の生息地、じつは北海道と沖縄には生息していません。
また野生に生息している猿の種類はニホンザルだけです。
次にニホンザルの分類についてですが、サル目(霊長目)・オナガザル科・マカク属に属しています。
学名はMacaca fuscataで、実はニホンザルはさらに2種類の小さなグループ(亜種)に分けられます。
ホンドザルとヤクシマザルという種類です。
ホンドザルは本州、四国、九州と幅広く生息しています。
外見は薄茶色の毛におおわれていて、顔とお尻には毛は生えていません。
体長は47-60cmほど、尻尾は6-11㎝くらいで手足が長いです。
ヤクシマザルはその名の通り屋久島に生息していますが、この他にも四国から九州にかけて生息しています。
ホンドザルより小型で体毛の色が黒っぽく、特に赤ちゃん猿の黒さは特徴的です。
このホンドザルとヤクシマザル、約17~18万年前に分かれて進化したといわれていますよ。
猿の種類とその数は?
ヤクシマザルはかつて準絶滅危惧種に指定されたこともあったようですが、2007年には数が回復してきたことからレッドリストのランク外になったようです。
またホンドザルは一部の都道府県では絶滅が危惧されているところもあるようですね。
ニホンザル全体では森林地の減少による生息場所の不足やエサ減少により、人の農作物を食い荒らす被害が多発している地域もあり、駆除対象になることもあります。
また外来の近縁種との交雑も懸念されています。
そのような理由から日本の猿全体としては生息数減少傾向にあるようです。
まとめ
日本に生息する野生の猿についてご紹介してきました。
ニホンザルという一種類しか生息していないわけではなく、その中に2種類のグループがあったということは意外でした。
全体的にみれば数が減っているニホンザル、猿と人間とがうまく共存できる方法を見つけていきたいものですね。