真っ暗な夜の海にたくさんのホタルイカの群れが、神秘的な青白い光を放ちきらめいている、そんな幻想的な光景を見たことはありますか。

そしてどうやって光っているのか、他のイカも光るのかなどと疑問を持ったことはないでしょうか。

光る仕組みは様々ですが、ホタルイカと同じ科に属するイカは全部で約40種類いますが、そのすべてが光るそうです。

またイカ全体の4割以上にあたる約200種類も、のイカも光ることができるといわれています。

イカ 光る 理由

なぜイカは光るのか!?その理由は?

イカが光る大きな理由は、敵から身を守るためだということがわかっています。

イカは海中をよく動き回りますが、その海中に差し込む光によってその姿が影絵のように浮かび上がり、敵に居場所を知られてしまいます。

そこで腹側についた弱く発行する約1000個の皮膚発光器で、周りと同じ程度の明るさに光ることにより自らの影を消し、その存在を目立たなくさせていると考えられています。

イカは自分が出す光をコントロールすることができるため、ユラユラと周りの明るさに合わせて光の強弱を変えることができます。

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また、2本の触腕先端についた椀発光器が刺激に応じて発光することにより、敵に瞬時に強い光を放って威嚇し、その隙に逃げます。

さらに光の点滅スピードを変化させることで、仲間同士が何らかのメッセージを送りあい、コミュニケーションをとる手段にも使われていることも伝えられていますが、まだまだ解明されてないことが多く研究が進められています。

ホタルイカの発光の原理は、昆虫のホタルと同じ仕組みであることがわかっています。

そのように発光生物が光る仕組みは、大きく分けると自力発光と共生発光があります。

自力発光する生物は、すべてルシフェリンという発光物質を持っており、そこにルシフェラーゼという酵素が働いて光が作られ発光しますが、発光物質は生物によって少しずつ異なります。

また、この光は熱が出ないため冷光と呼ばれています。

一方の共生発光は、細菌の一種である発光バクテリアを体内に共生させることにより光っています。

また、発光生物を食べることによりその成分を体内に蓄え、光る生物もいます。

イカは種類によって、自家発光で光るものと、また共生発光により光るものがいます。

またその他の光る理由としては、代謝との関係も指摘されており、発光には酵素が使われることから、光ることで体内の有害酵素を除去しているともいわれています。

まとめ

光る化学反応を起こす物質は、特殊なように思われますが、意外にも発光物質であるルシフェリンは、生物がもともと持っているたんぱく質の一部で、アミノ酸の1つであるシステインを水の中で混ぜるだけでできるといわれています。

興味深いことに、地球上の発光生物のうち約8割は海の生き物だそうです。

進化の過程で、光ることを手に入れたイカの光る理由については、まだまだ解明されていないことが多く残されています。

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