昆虫のハンミョウは、成虫も幼虫も大きなアゴを持っていて、とても強い昆虫です。

しかし、成虫はきらびやかな色をしていて素早い動きをするのが特徴ですが、幼虫の頃はまだ色も体のかたちも成虫のようにはなっていません。

また、幼虫は土の中の巣穴からほとんど出ずに成長をするので、成虫とは活動範囲が大きく異なっています。

ではそんな強い昆虫であるハンミョウですが、幼虫と成虫では天敵の違いがあるのでしょうか。

ハンミョウ 幼虫 天敵

ハンミョウの幼虫の天敵とは?

まずハンミョウの成虫、幼虫の共通の天敵についてですが、ハンミョウ全般の天敵は、昆虫類や爬虫類・鳥類などと言われています。

ハンミョウの成虫については、実は体の光沢のある色鮮やかな色が、天敵である鳥から身を隠すことにもなっていると言われています。

一見目立ちそうに思えますが、鳥からみると輪郭がわかりにくいため、かたちとして捉えにくようです。

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それでは、幼虫だけの天敵についてはどうでしょうか。

特に幼虫の天敵としてあげられているのが、ホソツヤアリバチです。

大きさは5mmほどのハチですが、お尻の先には細長い針を持っています。

ハンミョウの幼虫は巣穴からは出ずに獲物を巣穴に引きずりこんで捕食をするのですが、このホソツヤアリバチはわざと一度幼虫に捕まります。

一見アリのようにも見えるホソツヤアリバチをハンミョウの幼虫は巣穴に引きずりこみますが、すぐにハチが幼虫に針を刺し麻酔をかけた状態にします。

針を刺されると、幼虫はわずか10秒ほどで動けなくなってしまいます。

動けなくなったハンミョウの幼虫に、ホソツヤアリバチはなんと卵を産みつけて、ハンミョウの幼虫は、生きたままやがて生まれてくるハチの幼虫の餌となってしまうのです。

ただし、幼虫が小さいうちは身を守るのは難しいですが、ある程度大きくなるとハチが針を刺しにくくなり、また幼虫がハチを追い出すことができるので、襲われることはほとんどなくなります。

まとめ

幼虫は巣穴に近づいて来た獲物しかとることしかできないうえに、怖い天敵がいるので、成虫になるのもなかなか大変なのがわかりますね。

しかし天敵がいる環境だからこそ、昆虫も強く成長していくのかもしれません。

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