人間を含む類人猿は色を三原色識別ができます。
赤、青、黄の三原色と白と黒、そしてその5色を様々なバリエーションで混ぜてできる何千種類の色を判別することが出来ます。
鳥や昆虫は四原色識別ができるそうです。
しかし馬はどうでしょう?
私たち人間が見ている世界と馬が見ている世界に色の違いはあるのでしょうか。
馬の目から見た世界の色と識別方法
馬が識別できる色は、類人猿より少ないと言われています。
この結果は眼球の中にある色を識別する細胞の種類と数をもとに導き出されました。
最も識別できる色は黄のようです。
次に緑と青がある程度判別できますが、赤は難しいことが実験でわかっています。
馬の好物とされる人参も、馬は橙を識別できませんので灰色の食べ物に見えていることになります。
馬が識別できる色が少ない理由
生き物は元々四原色の識別ができる眼球の作りでした。
類人猿、哺乳類、鳥、昆虫など、それぞれの生き物の生き方に合わせて進化した部位があるように、退化した部位もあります。
馬が二原色しか識別できない理由は遥か大昔からの生き方で、色覚が多くなくても生きることができるため退化したと考えられます。
赤、橙のような暖色は識別ができませんが、黄、白は目立つようです。
危険な捕食動物の代表としてライオンや豹は黄系であることから、黄が一番識別できる理由に納得が出来ます。
馬の目を通して見る世界は、私たちが見ている世界に少しくすんだ黄色から青色のフィルターをかけている状態です。
暖色は灰色に変換されます。
二原色しか識別できませんが、夜でも視界が良かったり、捕食動物を発見したりする能力は高いです。
まとめ
馬は人間より一原色少ない二原色で世界の色を認識しています。
特に黄が識別しやすいため、人間が見ている世界に黄系のフィルターをかけたように見えています。
識別できる色は赤を始め他の色は、遥か大昔から必要なかったため退化したようです。
その代わりに、捕食動物である肉食動物に素早く気が付くことが出来るように、人間より夜でも視界が良く、視野が約350度あります。
馬は生き残るために進化した結果、二原色しか識別できない目の作りになりました。