人間は哺乳類のなかでも比較的長生きな生き物です。
国によって平均寿命に差はありますが、日本人では男女合わせて82.6歳です。
長生きな人では120歳まで生きる人もいます。
では、馬はどうでしょうか。
平均寿命や、馬の年齢を人間に換算すると何歳になるのかを考えてみましょう。
馬の年齢を人間に換算した場合
私たち人間は誕生日を迎えるごとに1歳ずつ年を重ねてきますが、馬は少々違います。
まず馬は春に繁殖期を迎え、その後約11か月の妊娠期間を経て出産をします。
大体の仔馬が春先に生まれてくるのです。
ちなみにこれは北半球の話で、南半球では馬の出産は秋になります。
北半球の馬の年齢の数え方としては、仔馬が生まれた年を0歳とし、翌年以降1月1日を迎えるたびに全ての馬が1歳、2歳と歳を重ねていきます。
そんな馬たちの寿命は、20年から30年です。
40年生きる長生きな馬もいます。
ギネス世界記録に認定されている最も長生きした馬は62歳まで生きたそうです。
馬の年齢を人間の年齢に換算すると、馬の年齢の4倍が人間の年齢になるといわれています。
つまり馬は5歳で人間の20歳になります。
寿命を迎える20歳ころには人間だと80歳になります。
馬の年齢を人間に換算すると、いろいろなことが見えてきます。
例えば、競走馬になる馬は1歳ごろから基礎体力養成や騎乗馴致などの基礎訓練を始めます。
人間で言えば4歳ですから、小学校入学前からオリンピック選手にするための英才教育を行っていくようなものでしょう。
そして、2歳になると本格的なトレーニングを始め、3歳で競走馬としてデビューをします。
つまり人間だと、12歳ほどでオリンピックに参加させるというのです。
レースに参加している馬はほとんどが3歳頃にデビューし、2年から5年活躍します。
強くて元気な馬では10歳を超えてレースをこなす馬もいます。
これを人間で考えると、同じトラックで中高生と40歳を超えるおじさんが走っている状況といえるのです。
そして、40年も生きた馬は、人間でいうと160歳まで生きたことになります。
では、ギネス記録の62歳の馬は、ありえないほどの長生きということになるのです。
このことから考えると、単純に馬の年齢の4倍が人間の年齢であるとも言い切れないということになるでしょう。
まとめ
一般的には、馬の年齢は人間に換算すると馬の年齢の4倍が人間の年齢であることがわかりました。
寿命でみても、身近な犬や猫が10年から15年なのを考えると、20年から30年と長生きであるといえます。
しかし、40年生きる馬もいることから、馬の成長のスピードが人間とは違っていて馬が歳を重ねるほど単純に4倍すると人間の年齢に換算できるというものでもなさそうです。