ハサミムシとは数多く居るハサミムシ目の総称とされています。
尾端に大きなハサミを持っており、また羽の部分が短く、腹部の殆どが露出しているといった身体的特徴のある昆虫のようです。
ハサミムシの羽は綺麗に収納されており、この羽の構造が最近解明されたと言われています。
ハサミムシには飛ぶ種類と飛ばない種類がいる?
ハサミムシの前羽は革質で短く、後羽は薄くて大きいといわれており、通常はこの後羽を綺麗に降りたたみ、前羽の中に収納していると言われています。
この後羽が退化してしまった種類は飛ぶことは出来ないようですが、後羽がしっかりと発達している種は、飛翔することが出来ると言われています。
日本に生息するハサミムシも飛翔する種類は生息しているとされていますが、滅多に飛ぶことはないと言われています。
ハサミムシの羽の構造が人工衛星に役立つ!?
ハサミムシの羽がどうやって折り畳まれているのかは謎だとされてきたようです。
飛翔時には後羽をしっかりと固定して広げて安定した飛行が出来るようになっていると言われていますが、折り畳み時には綺麗に折り畳まれ、飛翔していた時とは違って柔軟な後羽になっているようです。
この違いが、羽全体に存在している特殊なタンパク質に秘密があったことが海外の研究チームによって解明されたと言われています。
飛翔するときには、タンパク質が羽全体に広がり、羽をロックした状態にして安定した飛行を実現し、折り畳むときには羽の全体に広がっていたタンパク質が、内側に集まることで綺麗に収納することが出来るようになることが分かったようです。
このようなタンパク質の性質を利用して折り畳まれるハサミムシの羽は、広げたときの10分の1になるとされています。
この折り畳み技術を使ってテントや地図、さらには電子機器や人工衛星が持っている太陽電池パネルの折り畳みなどが進歩するのではないか、と言われているようです。
まとめ
ハサミムシの羽の構造がテントや折り畳み傘の進化に役立つかもしれない、ということがわかりました。
ハサミムシのように、人間が開発してきたモノよりも優れた機能を持った昆虫は他にもたくさん居るかもしれませんね。