猿の好物といえばバナナですよね。
なぜか猿はバナナが好きだと思っていますが、果たして本当にそうなのでしょうか。
バナナの木は主に熱帯地方にしかありません。
そうなると日本に生息する野生の猿は、バナナの木と巡り合うことは出来ませんよね。
なぜ猿とバナナが結びついたのでしょうか。
調べてみましたので、ご紹介したいと思います。
なぜ猿はバナナが好きという概念が生まれたの?
食物連鎖が関わっているかもしれません。
みなさんが良く目にするバナナには種がありませんよね。
しかし、野生のバナナには昔、硬い種が入っていました。
バナナなどの果実は生き延びるために、種を広く拡散しなければなりません。
そこで救世主となるのが猿を含む動物たちです。
美味しい実を付けたら猿や鳥に食べてもらい、木の上や空を移動する彼らに、種を含んだ排泄物を広い範囲で落としてもらう目的があったのです。
特に猿は群れを成して生活しており、甘い香りや味が大好きな猿にとってバナナはよく好まれたようです。
こうしてバナナと猿の間で、双方に得のある良好な関係が生まれました。
暖かい気候の土地に生息する猿が、バナナ好きだということは分かりました。
日本の猿はどうでしょうか。
日本にバナナが初めてやってきたのは1903年で、当時は非常に高嶺の花で高級な果物とされていました。
戦争や輸入中止などを経て、庶民にバナナが普及されてきたのは1963年以降です。
そこまで大昔の話ではないのですね。
ということは、日本の動物園で見られる猿がバナナをもらえるようになったのも、比較的最近なのかもしれません。
日本の猿はリンゴや野菜などを食べて生活していたので、バナナが無ければダメということでもないようです。
そういえば、昔話の『さるかに合戦』の猿は柿を独り占めにしていましたね。
昔話が作られた当時、日本は猿とバナナがまだ結び付く以前だったことが分かります。
バナナの輸入と共に、猿はバナナを好むという情報が日本にも広がったことが考えられるようです。
まとめ
猿がバナナ好きであることには、食物連鎖が理由の一つであることが分かりました。
今食べられているバナナには、種の名残があるだけで昔のように種が入っていません。
突然変異で種が無いバナナが生まれ、動物に広げてもらわなくても大丈夫になりました。
もし最初から、種が無いバナナだったら、猿とバナナは結び付かなかったと思うと面白いですね。