タヌキは、日本で古くから親しまれている野生動物であり、民話は昔話には頻繁に登場するくらい有名な動物です。
そんな日本に生息しているタヌキは実は日本産亜種であり、本来のタヌキの亜種です。
日本には2種類の亜種がおり、北海道に生息しているエゾタヌキと、北海道以外に生息しているホンドタヌキとがいます。
では、北海道で見ることができるのエゾタヌキには一体どんな特徴があるのでしょうか。
北海道に生息している野生のエゾタヌキとは?
エゾタヌキは、ネコ目イヌ科タヌキ属に属するタヌキの日本産亜種で、北海道に一部に生息しているタヌキです。
北海道の離島にも一部生息していますが、島に生息しているエゾタヌキは、人為的に持ち込まれて繁殖したものといわれています。
体長は60センチ程度で、体重は8キロ程度まで成長します。
寿命は10年ほどで、別の日本産亜種であるホンドタヌキと同じく、体毛は茶褐色で目の周囲は黒い毛で覆われています。
ホンドタヌキ、エゾタヌキ共にタヌキの日本産亜種であるため、それぞれタヌキと比較してその特徴に違いがあるわけではありませんが、同じ日本産亜種であるホンドタヌキと比較すると、やはり若干の違いがあります。
まず見た目として違う点は、体毛の長さがといわれています。
エゾタヌキは、ホンドタヌキと比較すると全体定期に体毛が長く、体つきも多少大きいようです。
また、四肢についてもホンドタヌキよりも若干長めであるといわれています。
こうした特徴を見ると、やはり北海道というとても寒冷な環境に適応したタヌキといえるようです。
また、寒冷地である北海道に生息しているエゾタヌキならではの特徴として、ホンドタヌキにはない冬ごもりという性質があります。
エゾタヌキは、12月頃から3月頃までの間をほとんど巣穴の中で暮らします。
この期間はあまり巣穴から出ることがなく、わずかの食べ物を食べて過ごします。
クマなどが行う冬眠とは違い、秋まで蓄えた脂肪を消費しながら、春を待つこの行動が冬ごもりと呼ばれています。
尚、ホンドタヌキは冬ごもりをしません。
まとめ
タヌキの日本産亜種であるホンドタヌキと比べ、エゾタヌキはより寒冷地に適応した特徴を持っています。
特にホンドタヌキは行わない「冬ごもり」は、エゾタヌキならではの特徴といえるでしょう。