日本では古くから親しまれているタヌキは、昔話や民話にはよく登場し、愛嬌のある野生動物として親しまれています。
そんなタヌキが「猫を食べる」となるとまるでイメージが違うし、実にショッキングな話ですね。
果たしてタヌキは猫を食べてしまったりするのでしょうか。
タヌキは猫を食べてしまうことがあるのでしょうか?
タヌキは、哺乳綱食肉目イヌ科タヌキ属に分類されている動物で、主に里山などの山野に生息しています。
日本では都会などでも目撃されており、東京23区内でも1000頭程度が生息しているのではないかと推測されています。
雑食性で、ビワやカキなどの果実、ドングリや栗などの堅果、小さな甲殻類や魚類、昆虫などを好んで食べ、その他にもネズミなどのげっ歯類、鳥類やその卵なども食べています。
では、「タヌキは猫を食べるのか」というと、雑食性であることや鳥類やげっ歯類などを食べていることを踏まえれば、一概に食べることはないとは言い切れないようです。
ですが、そもそもタヌキは狩りが苦手な野生動物で、基本的には夜間に獲物の匂いを頼りに餌を探して食べています。
ネズミや鳥なども食べますが、もともとそうした方法で餌を探しているため、こうした獲物にはなかなかありつけることがないのが現実のようです。
また、本来タヌキが生息している場所は里山などの山野であり、そうした場所には逆に猫はあまり生息していないので、本来の生息環境においてはタヌキが猫に接触する機会が少なく、しかも狩りが苦手なことを考えれば、まず猫を食べることがないと考えられます。
そうすると「タヌキが猫を食べる」という話は、都会や人家に程近くに生息しているタヌキに限って、いわれていることなのかもしれません。
では、こうした場所に生息しているタヌキなら猫を食べるのでしょうか。
タヌキは体長60センチ、体重も8kg程度で、猫よりひと回り大きいくらいのサイズです。
しかも狩りが苦手ですから、ライオンやトラのように獲物を襲って食べるということがほぼ考えられません。
こうしたことを考えてみると、雑食のタヌキがたまたま猫の赤ちゃんなどを匂いで見つけて、捕食することがある程度ということなのかもしれませんね。
まとめ
よく考えてみれば、自分より少しだけ小さい程度の動物を捕まえて食べるということは、臆病なタヌキの性質ではありえない話です。
夜間にたままた見つけた、小さい猫の赤ちゃんを食べたという話が大きくなって、広がっただけなのかもしれません。